札幌DF中村桐耶「30試合以上はスタメンで出られるように」さらなる飛躍へ定位置確保を誓う
【コンサドーレ沖縄キャンプ】
■1月31日、沖縄県・金武町陸上競技場
過去最高のシーズンへ
北海道コンサドーレ札幌は午前練習を実施し、攻撃や11対11などを行った。昨季J1リーグ戦31試合に出場し、チームの主力選手へと成長を遂げたDF中村桐耶(23)。さらなる飛躍への期待が掛かる今季、レギュラーの座を盤石なものとし、自身にとって過去最高のシーズンにしてみせる。
離脱なく全メニュー消化
中村が元気だ。開始から16日が経過した沖縄キャンプで、ここまでのトレーニングを一度も離脱することなく全メニュー消化。自身でも「だいぶコンディションは上がってきている」と口にするなど、残り4週間を切った福岡との開幕戦に向けて順調に調整を行うことができている。
昨季開幕戦は後半43分から
プロ5年目だった昨季は初めて開幕戦でのベンチ入りを果たし、後半43分からではあったものの試合にも出場。リーグ戦序盤こそ試合終盤での途中投入が続いたが、ルヴァン杯で好パフォーマンスを披露し続けて存在感をアピールすると、第7節のアウェーC大阪戦でシーズン初のスタメン出場。その試合を足掛かりに出場機会を増やし、終わってみれば31試合1得点とキャリアハイの数字を残した飛躍のシーズンとなった。
今年は常に主力組
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チーム内での立ち位置は変わった。昨年キャンプの11対11は控え組でのプレーが大半だったが、今年は常に主力組で起用され続けている。だが中村はその現状に慢心することなく「自分に対して求めるものの水準を高くしていかなければいけないと思っていますし、まだ完全に信頼を勝ち取ったわけではないので、まずはこのキャンプでしっかり自分の定位置を確保できるように。1年を通してスタメンで活躍し続けたいと思っているので、そのためにもしっかりと練習を積んで、良い準備をしていきたい」と語るなど、自身初の開幕スタメン、そしてその先のシーズンでのレギュラー定着に向けて、さらなる努力を積み重ねていく。
町田戦で攻撃面アピールも失点を反省
28日の町田との練習試合では、何度もサイドを駆け上がる姿を披露。惜しくもゴール左に外れたものの、クロスボールのこぼれ球から左足での豪快なダイレクトシュートを放ったり、糸を引くような低い弾道のロングパスを逆サイドに通したりと、持ち前の攻撃的な姿勢をアピールした。それでも、「自分自身では安定したビルドアップをやりたかったし、ポジショニングのところでも修正できたら、チームは楽にやれたのかなと思います。攻撃のところはある程度やれた感じはしましたけど、守備で2失点してしまっているので、練習試合とはいえ失点を少しでも減らしていかなければいけない」と、守備面での反省を口にする。
練習試合3連戦は全てフル出場狙う
沖縄での練習試合は残り3試合。「3連戦で、中2日、中3日で続いていくので、コンディショニングのところで良い状態を保って、全試合フルで出られるようにと思っています。プレーのところではどんどん自分の持ち味を出していきたいですし、失点もゼロで3試合を終えられるようにしていきたい」。内容、結果共に満足のいく試合を積み重ねて沖縄キャンプを終え、良い状態で熊本での2次キャンプ、そしてシーズンインへとつなげていきたいところだ。
左CBのレギュラー候補は3人
中村が主戦場とする3バックの左CBは、長きに渡ってプレーしてきたDF福森晃斗(31)がJ2横浜FCへ期限付き移籍。ルーキーDF岡田大和(22)の抜擢や、FW菅大輝(25)を起用することも考えられる。熾烈な競争に向け、「自分がしっかりとレギュラーを勝ち取らなければいけない。2人ともタイプはまた別なので、アピールの仕方は変わってくるとは思うけど、自分なりにプレーを表現していきたい」と、一歩も引くことなくレギュラーの座をつかみ取る構えだ。
リーグもカップ戦も問わずスタメンへ
昨季のリーグ戦では31試合と出場数を伸ばした一方で、先発出場はその半分の17試合にとどまった。プレーの安定性を高めることで、スタメンとしての出場数を伸ばしたいところだ。「今年はカップ戦、リーグ戦問わず、全体の8割以上、30試合以上はスタメンで出られるようにしたい」。アカデミー育ちの道産子DFが左サイドに強固な基盤を築き、昨年以上の存在感を放ってみせる。