《新コーチに聞く》~武田久投手コーチ【2024ファイターズ新コーチインタビュー】
道新スポーツデジタルでは、日本ハムの沖縄春季キャンプに合わせて「新コーチに聞く」を不定期連載する。2024年に就任したコーチングスタッフを紹介。大切にしている言葉や信念、影響を受けた指導者、キャンプ中の失敗談、オススメの息抜きなど、いくつかのテーマに沿って答えてもらった。第1回は6年ぶりの復帰となったレジェンドOBの武田久投手コーチ(45)が登場する。
「選手は分かるけれど、知らないスタッフが多すぎてそっちが大変です。チームの関係者、スタッフを覚えるのが大変。基本的に年上の人は少ないけれど、気を使います(笑)。(6年ぶりに戻ってきた)チームの雰囲気は良くも悪くもファイターズ。たとえばキャンプの雰囲気も良くも悪くもファイターズだなって。チームがやってきていることは変わっていないと思います」
「今は時代的にいろんな情報があって、選手は昔より守られている。大事に使われる。それはいいと思うけれど、俺が思うのは、選手は投げたがりでやってほしい。4連投でも5連投でもいいですよ。それをストップかけるのがこっちの仕事だから。そういうヤツがいてもいいのかなって、今の時代でも。たとえば40試合より50試合、50試合より60試合投げた方が稼げる。そういう選手を『きょう、やめておこうよ』と止めるのがコーチ。今は基本的に無理させないような流れになっている。俺はタイプ的に『0か100人間』だから、そういう子もいてほしい。今の時代、なかなか60試合投げられないかもしれないけれど。止めるのもこっちの仕事だけど、そういう選手もほしい。稼ぎたいでしょって。個人事業主ですから」
「コーチって難しい。アマチュアで6年やったけれど。教えるとかではなくて、選手がどうしたいか、どうやりたいか。こっちにも熱量がある。やる気のない選手には…となる。やっぱり頑張っている子を支えたい。その熱量がないと、俺だって人間ですから。それなりの子はそれなりになっちゃう。本当にいい野球人生を送ってほしい。それだけ。俺が野球するわけではないから」
「コーチとしてか…難しいですね。コーチングはアマチュアと基本的に一緒だと思うけど、選手の野球に対しての覚悟が違うから。コーチになって、現役時代に栗山監督が「俺が悪い」と言っていたことが、ようやく分かりました。コーチって仕事かもしれないけど、選手にしてみたら、コーチはいてもいなくてもいいわけじゃないですか。俺なんかいらないわけじゃん。選手が自立してくれればいいです」