新助っ人右腕のザバラ 来日初ブルペンで火の玉ストレート披露 いきなり156キロをマーク
最速162キロを誇る剛腕 名刺代わりの圧巻15球
日本ハムの新外国人、アニュラス・ザバラ投手(27)が2日、沖縄・名護で行われている春季キャンプでブルペン入りし、15球を投げ込んだ。最速162キロを誇る剛腕は、来日初の投球練習で早速156キロを計測。火を噴くような剛速球を武器に、日本球界での大飛躍を目指す。
インパクト大のラスト1球 「ちょっとだけ火がついたかな」
ザバラの愛称『ランサ・ジャマ』には、火を投げるという意味が込められている。〝火の玉ストレート〟を操るドミニカンは、わずかな時間で才能の片鱗(へんりん)を見せつけた。
ブルペンでの最後の1球は、驚異の156キロをマーク。「あまり球速には気を配ってなかったけど、最後に投げたボールだけは75%のぐらいの力を込めました。ちょっとだけ火がついたかな」と涼しい顔で投球を振り返った。
クレバーに実戦を想定 捕手の清水にサインを要求
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自慢の直球を、やみくもに投げ込むだけではない。実戦を想定して練習に取り組んでいる。ピッチングの終盤には、捕手を務めた清水にサインを出すよう要求。打者を想像しながら配球を組み立て、「実際のカウントを数えながら投げたよ。ツーストライクを取れている想定で、最後はスライダーで空振り三振が取れたかな」と笑みを浮かべた。
首脳陣も高評価 建山投手コーチ「変化球が良いのは驚いた」
新助っ人の能力を確認した首脳陣は、うれしい誤算を口にした。投球を見届けた建山投手コーチは「球が速いのは知っていたけど、あそこまで変化球が良いのは驚いた。ボールも強いし実戦も早くなりそうですね。シンカーもスライダーもフォークも良い。特にフォークは落差もあって、打者からしたら嫌なボールじゃないかな」と賛辞の言葉を並べた。
今はまだヒトカゲ 開幕後にはリザ―ドン!?
実際にボールを受けた清水は、ウイットに富んだ言葉でザバラを評した。〝火の玉〟を投げるという触れ込みを伝え聞き「まだリザードンまではいってなくて、ヒトカゲぐらい。第一段階ですね。『自分は試合になればもっと良くなる』と言っていたので。僕も受ける機会があれば、ザバちゃんの良いところを引き出したい」。ポケモンの炎を扱う人気キャラクターに例え、さらなる進化に期待した。
チームへの貢献を最優先 「必要とされている役割を全うするだけ」
持てる能力を存分に発揮できれば、ブルペンはより強固になる。「抑えを狙うかどうかは、まだハッキリと決まってない。自分は必要とされている役割を全うするだけだね」。剛速球の使い手に、優良助っ人の予感が漂う。