宮西のチェンジアップが激変 金子2軍投手コーチの〝魔法の言葉〟に「発想が全然、違った。すごい新しい感覚」
今キャンプ2度目のブルペン まさかの化学反応が!
レジェンドとレジェンドが大きな化学反応を起こした。日本ハムの宮西尚生投手(38)が3日、沖縄・国頭で今キャンプ2度目となるブルペン入り。途中、後ろで見守っていた金子千尋2軍投手コーチ(40)から助言を受けると、チェンジアップが激変した。
沢村賞右腕からの助言 プロ17年目の鉄腕が新たな発見
「アドバイスをくれて、『できる?』って言われたから、『やってみます』って言って、そしたらできた。発想が全然、違った。すごい新しい感覚というか、『あ、こういうこと!』みたいな。頭(イメージ)とボールのズレ、差がなくなった。そういうことね、だからこうなるんやって」
まさに発想の転換 金子コーチが解説
いったい、どんな魔法の言葉を授けたのか―。金子コーチは「『ちょっと難しいことを言うけど、いつもより球に回転を多くかけてくれ』って言ったんですよ」と内容を明かし、意図を説明した。
「日本人のチェンジアップに対するイメージ、感覚って、ストレートの遅い球。それはいいんですけど、遅くしようとか、落とそうとか思いすぎ。遅いから落ちる、回転をしていないから落ちるっていう、ちょっと間違った考えを持っている人が多い。球を遅くしようとすると、どうしても腕が緩むんですね。それをなくすためにあえて、回転を多くかけてと言いました」
〝新球〟に手応え 宮西「実戦で試したい」
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金子コーチの言葉は、宮西の意識を根本から変えた。「チェンジアップは、抜くっていうイメージがすごい僕の中では強くて、球速差を出したいイメージだった。それで、今まではフォームが緩んだりしていた。金子さんのアドバイスによって、簡単に言えば、回転をかけるけど、スピードは出ていないっていうボールに変わった。回転をかけるとなると、腕も振らないといけない。そうすると、バッターの反応も変わってくると思う。今までのものとは全然、違う。手応えのあるチェンジアップだから、これでやっていきたい。これは、実戦で試したい」と、かなりの好感触だ。
ベテラン左腕だからこそ響いた感覚 新コーチの目に狂いなし
金子コーチは、誰にでも同じ指導をするわけではない。「ある選手には伝わることでも、違う選手だと伝わらなかったりするので、そこの判断が難しい。これは、僕は宮西だったらできるだろうと思った。もう投げる感覚をしっかり持っている選手なので。それで言ってみたら、意外とハマった」。プロ17年目を迎えた左腕の力量を把握し、信頼したからこそのアドバイスだった。
継続の必要性も説いた 「投げられる才能はある」
もちろん、一日だけで完璧にマスターできるほど、甘くはない。「球を見てもそうだし、データも良くなっていた。きょうは良かったです。でも次、ピッチングする時は、あんまり良くないかもしれない。そこでやめてほしくないなと思います。良かった球が投げられたってことは、投げられる才能はあるので」と、継続することの大切さを説いた。
まだまだ進化する鉄腕リリーバー
宮西の伝家の宝刀といえば、もちろんスライダー。そこに金子コーチ直伝チェンジアップが加われば、投球の幅が一気に広がる。2月3日は節分。宮西に金子コーチはまさに、鬼に金棒だ。