日本ハム復帰後初登板の鍵谷陽平に拍手の雨 2軍国頭では宮西と若手けん引「2人で気の抜けたことはしないように」
■紅白戦 紅組0-1白組(2月4日、タピックスタジアム名護)
1回2安打1四球無失点 温かい歓声に「うれしかった」
5年ぶりに戻って来た道産子右腕に、〝おかえり〟の拍手が降り注いだ。今季から再び日本ハムのユニホームを着る鍵谷陽平投手(33)が4日、沖縄・名護で行われた紅白戦で復帰後初登板を果たし、1回を2安打1四球無失点に抑えた。キャンプ序盤の実戦で本調子ではなかったが、球場は温かい歓声に包まれた。
「僕が出た時に拍手をしていただいて、うれしかったです。ちょっと内容は良くなかったですけど、とりあえずケガなく、この時期に投げられたのは良かったです」
何年経っても欲を出してしまう
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四回からマウンドに上がり、先頭の福田光に左前打を許した。「(福田)光輝の時に、2ストライクを良い感じにとって、『あ、いいかも』と思って、欲を出してしまった」。続く石井には一、二塁間への鋭い打球を飛ばされるも、二塁・奈良間の好守に助けられて併殺。2死から野村に左前打を浴び、上川畑には四球でピンチを招いたが、最後は清水を遊飛に仕留めた。
バランスを崩してしまった原因
経験豊富な右腕はもちろん、納得していない。「良くないですね。何年経っても、良い球を投げたいとか、三振を取りたいとか、思ってしまう。欲を出したのが、ちょっとバランスを崩してしまった原因。普通に冷静な選択をして投げられれば、もっと結果が違った」と悔しそうに振り返った。「真っすぐをもう少し、しっかり投げたい。スピードもキレもコントロールも。あとはノーツーをつくって、四球を出してしまった。チームとしても、初球ストライクを狙っていこうと話をしている。そこはしっかり、次回は落ち着いて投げたい」と、課題は明確だ。
キャンプ初日は宮西の隣でブルペン入り
春季キャンプは2軍・国頭スタートし、前日3日までは若手たちに混ざって汗を流していた。初日の1日には、以前に所属していた際もチームメートだった宮西と、隣同士でブルペン入り。鉄腕とともに、後輩たちを引っ張る自覚を持って過ごしている。「宮さん(宮西)の姿は勉強になる。もう、やっぱりずっと一緒にいるので、会話をする機会も多い。若い子も多いので、僕らがしっかりやって、僕らの会話を聞いたり、姿を見てくれれば、ファイターズのプラスになると思う。宮さんと2人で、気の抜けたことはしないように、しっかりしたい。その中で、自分のパフォーマンスを上げることが一番大事」と気を引き締めた。
「結果を残してチームの力になりたい」
昨年、巨人を戦力外になり、古巣の日本ハムから育成契約でオファーを受けた。「そこに対してはうれしい気持ちと、しっかりやらなきゃなという気持ちがありますね。獲っていただいたからには、しっかりと結果を残して、チームの力になりたい。これから、状態を上げていければ」と意気込んでいる。支配下昇格、そしてエスコンデビューへ―。背番号130の逆襲が、ここから始まる。