ファイターズ
2024/02/05 18:00

【道スポ評論家が直撃】岩本勉氏×加藤貴之 ~芽生えた9年目の覚悟 オフは子育てに奮闘

ガンちゃん(左)がユーモアたっぷりに加藤貴の本音に迫った=撮影・桜田史宏

2年連続の登場! 今回はガンちゃんが頼れる左腕の〝内角〟をえぐる!

 日本ハムの沖縄春季キャンプに合わせ、現地入りしている道新スポーツ評論家が選手の本音に迫る「直球インタビュー」。今回は「ガンちゃん」こと岩本勉氏(52)が加藤貴之投手(31)と対談した。国内フリーエージェント(FA)権を取得しながら、残留を決めた左腕の胸の内は―。子育てに携わる新米パパの素顔ものぞかせ、愛犬「ポンちゃん」の話題にも触れた。

悩んだ末の決断 稲葉GMの熱意にほだされ

岩本(以下岩)「さあ、9年目のシーズンを迎えました。ファンの方はFA宣言するのか、ファイターズに残留なのか、ものすごく気をもみました。結果はファイターズ残留とありがたい決断。決め手は?」

加藤貴(以下加)「稲葉さんとご飯を食べて、そこで熱意を伝えていただきました。権利を使うのか本当に悩みました。他球団の評価を聞きたかったのもありました。取れると思っていなかった権利をたまたま取れたので。31歳で取れて、もう一踏ん張りというところ。自分ってどうなのかなと。(当時)GMの稲葉さんらの熱意をすごく感じました。そこが一番の決め手です。このチームでもう一回、優勝したいなって」

エスコン元年の昨季は開幕投手 平常心で務めた大役

「求められている意思が伝わってきたんですね。ファイターズのユニホームでプレーをしていただけるということで。去年のトピックスは新球場の開幕投手から始まりました。どんな心境のマウンドやったんですか?」

「言われたのは9月くらいですかね。最終戦で言われました。そこからも特別な意識はなくて、キャンプも自分の思い通りに練習できました。いざ、あのマウンドに立ってみても、そこまで緊張感なく投げられたのが本音です」

文句なしの数字も責任投手は「16」 悔しさをにじませる左腕

「準備の充実があったから、過度な緊張はなかったんですね。昨季はクオリティースタートが24試合中19試合。勝ち星は7で負けは9。イニングは160以上投げて、しっかりと先発投手の役割を果たしてくれていますが、登板試合が24にもかかわらず、責任投手は16。僕も投手出身なので厳しく言いますが、責任投手が16であることを自分ではどう思います?」

「そこはちょっと悔しいですね」

「今は分業制となっている中で、こういう数字になることは分かるのですが、本人はどう捉えているのかなと思って質問してみたんです。勝つも負けるも責任投手。先発投手は意識するでしょ?」

「そうですね。もっと勝ちたいですよね。チーム自体も。2年連続最下位っていうのは自分も責任を感じているので。開幕投手を務めてスタートでチームの出はなをくじいてしまった。今年はもっと覚悟を持って練習しないといけないですね」

海を渡るエース右腕 「上沢が残したものはやっぱりデカい」

「覚悟という言葉、いいですね。アスリートとして最上級の言葉ですからね。次はチームメートについて伺いたい。上沢投手がメジャー挑戦ですよ。契約のことでワーワー言われてましたが、隣で見ていてどんな感想を持ちましたか?」

「上沢的には良かったと思います。挑戦するのは上沢の良さ。チームとしては痛いけど、夢なので。そこは応援したいなと思います」

「でも左右の柱ですよ。その右腕がチームを離れます。違った責任も生まれたんじゃないですか?」

「僕がやることは変わらないですけど、上沢が残したものはやっぱりデカいと思う。僕だけでなく、他の投手もたくさんいるので、みんなでやっていければなと」

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