《SHINJOの信条》先発枠争いの決め手は…
■紅白戦 紅組1-1白組(2月7日、タピックスタジアム名護)
―野村が本塁打
「ちょっと詰まり気味だったんですけど、パワーがついたんでしょうね、オフの間に。バットも少し変えたみたいで。いいアピールをしてくれました」
―野村の打撃は先日も評価していた
「一つ気になったのは、この曇り空で、サングラスは何でしているんだろうって(笑)。めっちゃ不思議でした。あとでちょっと聞いてみます」
―捕手で出場した進藤が走塁も含めてアピールしていた
「ちょっと(ランナーに)走ってほしかったね。肩を見たかったんですけど。まあ打つ方ではうまくね、右中間に食らいついた。きょうちょっとだけ、バッティングのときにいつも、ポイントが近かったので、少しボール3つ分ぐらい前に置いて、泳いで良いからという指示をしたら、そこからいい打球を打ち始めたので、そのイメージがあったかもしれないですね。ちょっと泳ぎ気味できょうのヒットも打ったので」
―ヒットの後の走塁は
「もう最初から、打った瞬間にセカンドに行くという走塁だった。チーム全体でそういうふうに言っているので。アウトになってもいいから、先の塁を狙う。タイムがかかったら、プレーはストップなので。そういう意識はみんな持っているから。きょういい走塁、何個もあったでしょ。KG、加藤(豪)くんも、ファーストから(タッチアップ)。宮崎くんもね。ああいうところは、ごく普通になってほしいですね。いい走塁じゃなくて、ファイターズならもうあれは普通でしょというふうにね。あと、レイエスにも走れって言って(笑)。どんなスタートを切るか。でもそのあとストップ、ストップと止めました。スタートが見たかったんです。レイエスは打席の中でも、選球眼いいしね。見逃したボールも際どかったんですけど、僕の中ではボールかな。本人は『あれは日本はボールだろ?』というふうには言っていましたね。でもきょうは、日本のストライクゾーンの確認というところでも、打席にたくさん立ちたいと言っていたので、きょうは打順も変えて、最終回にもフォアボールを選んでくれた」
―試合中に、照明を入れるようにジェスチャーしていた
「暗くないですか? ね? 見ている方、ファンの方たちも明るい方が見やすいかなと思って、言いました。ここってナイターの試合できるんですか? アメリカのマイナーリーグはこれより暗かったですよ。どうやってそれで成績を残せっちゅうねんって思いながらやっていましたよ(笑)」
―アピール合戦が続いている
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「そうね。相手チームが入ってくると全員は見られないので、この紅白戦で若い子たちはもっともっと、結果を出せと言うよりも、打席でのバットスイングとか、打球の質というか、そういうところを見せてほしい。ピッチャーは初球ストライク、フォアボールを出さない、というところかな。北浦くんはきょう先発で、彼は先発のピッチングをしてほしくない。ちょっと勢い、迫力がないかな。去年まではあったんですけど、中継ぎになると迫力があって、先発だとちょっと迫力がないかなという印象は受けましたね。逆に上原くんの方はもう、バッチリじゃないですか。テンポも良いし、タイミングも狂わせているし、ボールの質も良いし、ローテーションの中に加わってほしい一人ですね」
―進藤はルーキーだが、十分に勝負できると考えているか
「もちろん。もちろん(可能性)ありますよ。ちょっと落ち着いていますね。スタメンでマスクをかぶっても、良い雰囲気のリードも、キャッチングもしている。ちょうど五十幡くんが(塁に)出たから、走ってみいと思ったんだけど、打っちゃって、(肩を)見られなかった」
―以前から、打撃のいいキャッチャーがほしいと言っているが
「バッティングの悪いキャッチャーより、バッティングのいいキャッチャーの方がいいでしょ。誰かが言っていましたけど、キャッチャーの一番大事なことは、キャッチングとスローイング。その後に配球。その後にピッチャーにどうモチベーションを上げさせて、気持ち良く投げさせるか、という順番らしいんですよ。人にもよると思うんですけど、確かにそうかと。進藤くんの場合は、キャッチングも悪くないし、スローイングも良いし、配球は勉強していきながら。まだ他のチームのバッターがどういうバッターかは、データ不足なので。ミーティングだけじゃ分からない部分があるから、1チーム3、4回マスクをかぶったら分かってくるのかな。センスの良いキャッチャーならね、足とか見ながら。3、4回じゃ無理か(笑)。でも逆にね、どういうリードするかも相手のバッターは分からないと思うから、一回好きにやってみって言ったらおもしろいリードするかもしれないしね。それは見てみないと分からない」
―スティーブンソンのバッティングは
「分からん、きょうだけじゃ。フリーバッティングでも、追い込まれて、ピッチャーゴロ、ピッチャーゴロ、ピッチャーゴロというバッティングをしていたら、安心感はありますね。常にセンター意識で。きょうのライトフライも紙一重なんですよ。タイミングはバッチリ、スイングも良かった。ただバットに当たるポジションが悪かっただけで。ベンチで、良いスイング、タイミングだったよ、とは言っておきましたけどね。うん、紙一重。彼はマイナーで16本ぐらい打ってますもんね。(打率は).317。3Aのピッチャーってなかなかいいんですよ。球も速いし。コントロールはちょっと悪いからメジャーに上がれないというピッチャーが多いんですけど、まあ勢いとか雰囲気とかすごい。そのピッチャーの中で、.317の16本。盗塁はね、40いくつか(44)で。まあ日本で20盗塁ぐらいできる選手が、向こうに行ったら多分70ぐらいはできる」
―投手の初球ストライクは
「決めごととしてやっています。キャンプから」
―紅白戦で投げる投手みんなか
「みんなみんな。初球は必ずストライク投げてくれって。けど入らんね、やっぱり」
―意図は
「クセ付け。それができたら、例えば3-1でも、その意識でずっとやっていたら、初球にストライクを投げる感覚も分かってくるし、ストライクがほしいときに逃げずにストライクを投げられる。ボールだったら勝負できないですからね、バッターと。ストライクだったら打ち損じが70%ぐらいあるので、挑戦してくださいと。勝負を逃げないでほしい。もちろん、勝負しないでいい場面はフォアボールでいいんですよ。そういう場面場面によりますけど、基本的にはストライク、ストライク。いつも言うように、ホームラン競争で打ってくださいというボール、何球入ります? 10球打って、オールスターのホームラン競争でも1、2本ですからね。だから打ってくださいでいいの。打たれたら俺のせい。俺が打ってくださいでストライク取りに行きなさいと言ってるんだから」
―良かった投手が多くいる。先発の残り1、2枠の決め手は
「点を取られる取られないではなくて、フォアボールが少ない、テンポ、あとは、うーん、オーラ。オーラって大事なんですよ。マウンドのさばき方とかね。オーラというのは、自信だと僕は思うので。オドオドしているピッチャーだと、こっちも大丈夫か? となるけど、上原くんは堂々とした感じで投げていた。あとはオープン戦の結果を見ていきながら、たくさん投げても疲れが見えていないとか。疲れるとバラツキが出てきますからね」