札幌DF髙尾瑠が3週間ぶり全体練習合流 開幕スタメンへ自信「コンディションの上げ方は分かってる」
【コンサドーレ沖縄キャンプ】
■2月8日、沖縄県・金武町陸上競技場
北海道コンサドーレ札幌はオフ明けの8日、戦術練習など午前中の1部練習を行った。左腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)の痛みで別メニューとなっていた、G大阪から完全移籍で加入のDF髙尾瑠(27)が全体練習に合流した。
「前に行く力は今のチームの中では一番ある」
約3週間ぶりに沖縄のピッチを駆け抜けた髙尾。戦術練習では3バックの右に入り、パス交換しながら何度もゴール前へ迫った。「やっぱサッカーするの楽しいというか、気持ちいいっす。サイドバックでずっとやってきたんで、前に行く力は今のチームの中では一番あると思います。ボールを持ちながらでも長いロングスプリントもできる」。昨季まで不動の3バックの右を務めたDF田中駿汰(26)の移籍で勃発したポジション争いを、新たな背番号2が奪い取る。
相性抜群のチームカラー
キャンプ初日の1月16日、紅白戦でいきなり主力組の3バック右に抜てきされた。昨季2度対戦した札幌とのリーグ戦では共に先発出場。しかし中から見た印象は違った。「攻撃的ですね。やっぱ守備も攻撃的ですし、攻撃的って言葉がめっちゃぴったし。当時はほんと攻撃にパターンがあるってイメージだったんですけど、入ってからはチームみんなが走るってイメージ。守備もやらなきゃなって感じだし、もうみんながめちゃめちゃ走るんだなって」。自らのストロングポイントを生かすには相性抜群のチームカラーだ。
「武蔵くんがいて、心強いっす」
G大阪からはFW鈴木武蔵(29)も期限付きではあるが、同時に移籍。「武蔵くんが決まった時は『僕も行きます』みたいな感じでした。武蔵くんがいて、心強いっす」。2シーズン共に戦ったチームメートの存在を頼りにする。
近藤と右サイドで愛知ライン形成
さらに髙尾と共に完全移籍で加入したMF近藤友喜(22)は愛知県出身で名古屋U-15で育った共通点があるが、4学年違うためにチームメートとしてプレーするのは今回が初めて。髙尾がU-18の時「ジュニアユースにこんなやついたなって(笑)。顔とか。グランパスの時のこととか、こんな感じだったねって」とコミュニケーションは豊富だ。2人とも右サイドを主戦場としているため、同時にピッチに立てば愛知ラインによる好機演出に期待がかかる。
「円山らへん行きたい。トリトンも行きたい」
沖縄の宿舎では、同い年のMF浅野雄也(26)と2人部屋。「雰囲気はめっちゃいいです。雄也とか、ハチ(岡村)とかも仲いい、同い年だし」と同学年トリオの仲の良さを強調する。さらに「もう雄也にいっぱい店を教えてもらっていて。円山らへんへ行きたいです。カフェとか。トリトンも行きたいです」と、新天地での生活を楽しみにする。
熊本から実戦復帰、開幕には100パーセントで
開幕まで残り16日。現在のコンディションはまだ5、6割で、10日の沖縄キャンプ最終日の鳥栖戦は見送る方向。「熊本入って1試合やって、開幕100パーセントで行きたい。もうプロ6年目なんで、自分のコンディションの上げ方は分かってる。最初の5試合ぐらいがすごく大事。そこで高い順位にいることができれば、モチべーションも上がると思う」。開幕スタメン奪取へ、本格的にベールを脱ぐまで、もうまもなくだ。