ドラ4明瀬が〝プロ初打席初安打〟 大器の予感に新庄監督「新人の子、堂々としている」
■紅白戦 紅組1ー1白組(2月10日、タピックスタジアム名護)
「2番・DH」で実戦デビュー 一回にいきなりのヒット
日本ハムのドラフト4位・明瀬諒介内野手(18)が10日、沖縄・名護で行われた紅白戦に紅組の「2番・DH」で先発出場。一回の第1打席で安打を放ち〝デビュー戦〟で上々のインパクトを残した。
鹿児島城西高時代に通算49本塁打をマークした長距離砲が、早くも大器の片鱗(へんりん)をのぞかせた。
道産子左腕の変化球を三遊間へ
注目が集まるプロ初打席。高揚感を胸にしまい込み、バッターボックスへ歩を進めた。「緊張しても何にもならないので、とりあえず強気で。リラックスして打とうと思いました」。カウント2ー1から根本の変化球を叩くと、打球は三遊間の深い位置へ。全力疾走で一塁を駆け抜け、遊撃への内野安打をもぎ取った。
新庄監督も高評価 「どっしりしていますね」
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近未来の大砲は、肝っ玉が据わっている。新庄監督は、打席内での立ち居振る舞いに着目した。初球を見送った背番号65は、ゆっくりと足場をならし、自らの望むタイミングでバットを構えた。
指揮官は「新人の子の打席を見ていたけど、堂々としている。『さあ、見てください』みたいな。どっしりしていますね」と、ルーキーらしからぬしぐさに異才を感じ取った。
稲葉2軍監督も期待 早期1軍昇格の可能性あり
もう一人のレジェンドも、特大の才能に期待を寄せる。稲葉2軍監督は、国頭キャンプの打撃練習で快音を連発する姿を、つぶさに観察していた。
「最初に見た時からスイングがすごく良くて、誰よりもボールを飛ばしていた。軸がぶれず、遠くに飛ばす能力がある。体幹がしっかりしていて自分のスイングができる。(頭角を現すのは)わりかし、早いんじゃないかな?」と早期の1軍デビューを予感している。
千里の道も一歩から 1年目のテーマは「体づくり」
無限の可能性を秘める18歳は、足元を見つめながら日々を過ごしている。1年目のテーマを「体づくり」に設定。目先の結果を追い求めることなく、地道なトレーニングを継続する。
「けがをしないようにウエートトレーニングをして、筋量をアップさせていくのが目標。今は1年間、戦える体ではないので、これから鍛えていきたいです」と真っすぐ前を見つめた。
プロのレベルを体感 モチベーション上昇
スピードやパワー、全てのレベルがアマチュア時代とは段違いだ。足を踏み入れた過酷な環境の中で、1つずつ課題をクリアしていく。
初実戦を終えた明瀬は「プロ野球選手の試合を近くで見たことがなかった。ストレートの伸びも変化球の曲がりも違う。球速も打球速度も全然違って、すごいなと思いました」。現在地を測る物差しはできた。持ち前の打力を磨き、一流への道を進む。