イエスタが富士通にリベンジして首位奪還! 初スタメンの22歳MB中谷薫が躍動【V2リーグ】
■Vリーグ男子2部 北海道イエロースターズ3-0富士通カワサキレッドスピリッツ(2月10日、北ガスアリーナ札幌46)
今季2戦2敗の相手にストレート勝利
富士通相手の今季初勝利を挙げ、首位に返り咲いた。北海道イエロースターズが、今季2戦2敗と分の悪かった富士通カワサキレッドスピリッツにストレート勝利。昨年11月22日に内定選手としてチームに加わったミドルブロッカー(MB)の中谷薫(22、順天堂大)が、今シーズン初のスタメンに抜擢され、2本のブロックを決めるなど、役割を全うした。エースのアウトサイドヒッター(OH)郡浩也(28)も19得点を挙げ、難敵を退けた。新戦力も台頭しての首位浮上。悲願のV2優勝へ弾みを付けた。
今季初スタメンの中谷がブロックで貢献
22歳の中谷が勝利への流れを構築した。競り合いの続いていた第1セットはデュースまでもつれたが、26-25から中谷がブロックでシャットアウト。第1セットを先取したことでチームは波に乗った。第2セットを25-20、第3セットは終盤までリードを許していたが、最後は26-24と逆転し、ホームゲームで宿敵を寄せ付けない強さを見せた。
浜崎監督も「ヒーローインタビューかと思った」
VOM(V-leaguer Of the Match)こそ、セッター(S)の谷越陽介(25)に譲ったが、浜崎勇矢監督(36)も「(中谷が)きょうヒーローインタビューかなと思ったんですけど、彼のアピールが足りない(笑い)。ブロックも頑張っていた。まだまだ伸びしろがあるので90点をあげたい」と評価した。
「みんな優しくて、自分の素が出せる」
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中谷は「初めてスタートから出させてもらった試合。若手らしくチームを盛り上げられるように挑んで、結果がついてきて良かったと思います」と安堵の表情を見せた。チームに加わって3カ月ほどが経過。「みんな優しくて、自分の素が出せる感じで馴染めてます」と先輩たちに感謝した。
エースが多彩な攻撃に変化つけ
若手の躍動にエースはチーム最多の19得点で応えた。今季、富士通とは相性が悪く、昨年11月11日に2-3のフルセット負けを喫すると、今月3日には0-3のストレート負け。郡は「僕のスパイクが通らなくて苦しい展開になってしまった。決めようとしすぎて、コースも単調になっていた」と反省。この日はクロスだけではなくストレートにも打ち分け、さらにプッシュも織り交ぜるなど、多彩な攻撃で得点を重ね、リベンジすることに成功した。
郡「夜も眠れなかった」
「先週、富士通さん0-3で負けて、めちゃくちゃ悔しくて、夜も眠れなかった。きょうは3-0でやり返すことができて、うれしく思います」。チームとしても「戦術を単純にした。3つ4つに絞ったことがうまくハマった」(浜崎監督)と、要求を少なくし、シンプルに戦ったことが奏功。また一つ成長するきっかけとなった。
残り12試合 目の前の一戦に集中
首位攻防戦を制し、再び首位に浮上した。浜崎監督は「あんまり考えないようにしたいのが本音。まだ12試合あるので、あしたからも引き締めて満足せずに戦っていきたい」と目の前の一戦に集中していく。戦力が底上げされてきたイエスタ。もう首位の座は譲らない。