三塁再奪取を目指す野村佑希が志願の特守 谷内亮太コーチ「無表情でノックを受けろ」
■春季キャンプ 第3クール第4日(2月13日、タピックスタジアム名護)
疲労がピークの第3クール最終日に決行
日本ハムの野村佑希内野手(23)が、三塁の定位置奪取へ燃えている。春季キャンプ第3クール最終日の13日は自ら志願して特守を行い、谷内亮太内野守備コーチ(33)のノックを受けた。
「できる限り受けられれば」
野村の表情がいつにも増して明るい。全体練習後には、泥だらけになりながら白球を追っていた。「できる限り(ノックを)受けられればいいかなと思います。練習日なのでしっかり練習したかった」。疲労がピークに達する時期だが、精力的に汗を流した。
状態が落ちた後にどう修正するか
持ち味の打撃では、猛アピールを続けている。7日の紅白戦では左中間スタンドへ本塁打をマーク。12日の韓国サムスンとの練習試合では「4番・三塁」で先発し、2安打3打点を挙げた。「昨日に関してはまだまだ。いい感じに状態が落ちている。疲労と予想通りのズレ方をしながら、ここからどう修正をしていくかという時期です」と表情を引き締める。
いろいろな位置を守っても最後は三塁で
昨季は三塁で開幕スタメンも、打撃不振で2軍落ちを経験。そのポジションを奪った清宮が、キャンプ直前に負傷離脱した。「サードへの思いはずっとあります。そこは僕の目標なので、そこはずっと持ちながら。いろんな兼ね合いでいろんなところに行く可能性もあると思うので、最後はそこ(三塁)で取るのを目標に頑張りたいです」と力強い。
現役時代から一番の相談相手だった谷内コーチ
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そんな野村には、親身になってくれる人がいる。昨季限りで現役を引退し、指導者となった谷内コーチだ。「もともとずっと選手時代から相談していた。それをより深くできる時間が増えています。一番相談しやすいコーチ、人としても相談しやすいですし、近くにそういう方がいるのはありがたいです」と感謝する。
「思い切ってやってくれたら」
課題と真摯に向き合う姿に、谷内コーチは「守備に対して、前向きに取り組んでいるのは感じます。自分からこういうことをやりたいと言ってくれるのはうれしい」とニッコリ。「失敗してもいいから、自分がやったらいいんじゃないかなということを続けてやってくれと言っている。思い切ってやってくれたらいいです」とハッパをかける。
表情を変えず、力まず投げられるように
2人の間でこんな取り組みも始めた。「無表情でノックを受けろ」。野村は捕球のタイミングが合わなかったり、送球するときに力の入れ方で顔がグッと歪むことがある。どんなことがあっても、表情を変えるなという教えだ。「投げる時に力んだりとか、そういうときにいい力感で投げられるようにと言われています」。弱点克服のため、試行錯誤している。
リフレッシュの方法
ハードな練習をこなす日々で、チームメートとの食事が気分転換になっている。「寝ることが一番ですけど、みんなとご飯に行く時間がすごい自分の中ではリフレッシュになる時間です。先輩に連れて行ってもらったりとか、楽しい時間です。そこを楽しみに頑張っています。ステーキ、焼き肉、焼き鳥。行く店は決まっていますね」。ABEMA(アベマ)でバラエティー番組を見るのも息抜きの1つだという。
実戦でアピールして早めに定位置を
14日のキャンプ休日を挟み、15日の第4クール以降は実戦が続く。「しっかり状態を上げて、アピールして、早めに定位置を獲得してシーズンにいい形で入れるようにしたい。いろんな方が期待をしてくれていますし、しっかり結果を残して後輩とか周りのチームメートに追いかけられる選手になりたいです」。谷内コーチと二人三脚で、三塁のポジションに返り咲く。