アジアカップで衝撃ゴール決めた札幌MFスパチョークがチーム合流「ここで学んだことは代表でも生きる」
【コンサドーレ熊本キャンプ】
■2月14日、熊本・大津町運動公園球技場
熊本で2次キャンプがスタート
沖縄キャンプ終了後に3日間のオフを設けた北海道コンサドーレ札幌は、この日から熊本での2次キャンプをスタート。午前練習を実施し、入念なウォーミングアップの後、ポゼッション練習や11対11などを行った。なお練習生として大阪体育大2年のMF佐藤陽成(20)が沖縄キャンプに引き続きチームに帯同。札幌U-18のDF冨谷央雅(17)、MF川崎幹大(16)、DF手塚渓心(16)もトップチームの練習に参加している。
昨季7得点 今季はそれ以上を
タイ代表の一員としてアジアカップに参加していたMFスパチョーク(25)がこの日からチームに合流した。衝撃的なスーパーゴールでその存在感を広く知らしめた背番号19が、7得点をマークした昨季以上の活躍を見せるべく熊本の地で開幕戦に向けての調整を進めていく。
幸せを感じながら練習
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昨年12月3日に行われたホーム浦和戦以来、約2カ月ぶりにチームに合流したスパチョーク。久しぶりとなったチームメートたちとの練習に「代表活動が終わって、またみんなと合流できて良かった。馴染んだ雰囲気で幸せを感じながら練習していました」と笑顔を見せていた。
元日は日本代表と対戦
Jリーグのオフ期間もスパチョークはタイ代表のメンバーとして戦い続けてきた。1月1日には国際親善試合で日本代表と対戦し、後半開始時から45分間プレー。そして同12日から始まったアジアカップでも3試合に出場した。休むこと無く全力で走り続けてきたが、「アジアカップが終わってから1週間ぐらいオフがあって。疲労感は100%無くなったわけではないけど、これからコンディションを上げるために日々の練習で頑張っていきたい」と口にするなど、体調面での心配はほぼ無さそうだ。
ウズベキスタン戦では強烈インパクト
昨年11月に就任した石井正忠監督(57)の指揮の下で挑んだアジアカップでは、ベスト16という成績を収めたタイ代表。準々決勝進出を懸けて臨んだ1月30日のウズベキスタン代表との一戦では1-2で惜敗したが、その試合でスパチョークが決めたゴールは多くのサッカーファンに強烈なインパクトを残した。
美しい軌道を描いてゴール右隅にズドン
後半13分、敵陣の高い位置でワンツーのパスを受けたスパチョークがドリブルで相手守備網を切り裂くと、ペナルティーエリア手前にいた味方選手にパス。再びワンツーでボールを受けると、ペナルティーエリア外から右足を振り抜いた。美しい軌道を描いたシュートはゴール前でワンバウンドし、相手GKの指先をすり抜けてゴール右隅に突き刺さった。札幌のサッカーを彷彿とさせるような素晴らしい連係からのゴラッソに「ここで学んだことは代表でも生きるので。ワンツーでゴールを決められてすごいなって思っています」と振り返るなど、札幌で積み上げてきた経験値が国際舞台でも見事に発揮された格好だ。
新加入選手とはこれから意思疎通
今季の札幌には10人の新加入選手が加わり、大半の選手とは初対面。コミュニケーションの部分では他の選手たちと比べて1カ月ほど遅れを取ったが「昨日(13日)に食事会場で何人かあいさつして。ここからは練習の中で会うチャンスが多くなるので、これから仲良く練習できたらいいなと思います」と、まだまだ続くキャンプの中で意思疎通を図っていく。
開幕戦に照準「戦術的なことは理解している」
今月24日に行われる福岡との開幕戦(ベススタ)までいよいよあと10日となったが、もちろん出場に照準を合わせている。残された時間は決して多くはないが「短い時間ですが、戦術的なところはほぼ理解しているので、今のところは体の調整だけ。10日間でどれだけ調整できるかが大事ですね」。昨季チーム3位の7得点をマークして主力選手へと成長した経験を生かし、一気にレギュラーの座を奪い取る構えだ。「チームと一緒にタイトルを取りたいですね」と今年の目標を掲げる〝タイの至宝〟が、新たな背番号19を付けて日本での3シーズン目の戦いに挑む。