《こぼれ球》地の利を生かして開幕連勝を
いよいよ今年のJリーグ開幕が今週末に迫った。現在熊本で二次キャンプを実施している北海道コンサドーレ札幌は24日、福岡県のベスト電器スタジアムでアビスパ福岡と対戦。そして3月2日に行われる第2節は佐賀県・駅前不動産スタジアムでのサガン鳥栖戦。今年の公式戦は九州2連戦からのスタートとなる。
昨年を振り返ると、熊本キャンプ期間中に行われた公式戦は4試合で、試合会場は広島、札幌、新潟、鳥栖。練習場所の大津町運動公園球技場から各スタジアムへの往復の直線距離を合計すると約5300キロにも及ぶ。昨年12月にタイで行われたJリーグアジアチャレンジの会場となったサンダー・ドーム・スタジアムまで、札幌からの直線距離が約5100キロであることからも、いかに昨季序盤戦の各地への移動が大変だったのかを感じることができる。
一方、今年の序盤2試合の会場との直線距離は往復で約310キロ。札幌からの直線距離に置き換えると、甲子園出場で注目を浴びている別海町までとほぼ同じくらいだ。もちろん北海道も十分に広いが、タイまで行くのに比べると気分としては相当楽だろう。
今年のスケジュールについて、DF岡村大八は「ノノさん(元コンサドーレ会長の野々村芳和Jリーグチェアマン)が僕たちのことを考えてくれたとは思いますけど(笑)」とジョークを口にしつつも「札幌からだと(福岡、鳥栖は)飛行機で移動して対戦しますけど、今年はバス移動になると思うので、移動時間も短くて助かります」と歓迎し、DF馬場晴也も「距離が近いのは少なからずいい影響があると思います」とプラスに捉えている。
もちろん長期間のキャンプによる心身の疲労や敵地での舞台設定もあり一筋縄にはいかないことも多々あるだろう。熊本に拠点を置いている〝地の利〟を生かして九州勢を連破し、今年こそコンサドーレのスタートダッシュを見せてほしい。