《SHINJOの信条》金の卵なので。本当に楽しみ
■春季キャンプ 第5クール第2日(2月22日、くにがみ球場)
―この春初めて2軍キャンプを視察
「いい天気で何か、ここに来ると落ち着く。きょうは斎藤(友)くんとファームで一生懸命やっている子たちと、イーレイ(孫易磊)くんと細野くんを見に来て。ちょっと斎藤くんは…投げ急ぎというか、リリースポイントが安定していなくて、肩が開いてバッターから見やすいボールを投げていたかなと思います。1年ぶりにマウンドに立って、バッターを相手に(投げると)ああなりますよね。これから修正していけば、全然1軍で活躍できるピッチャーなので心配していないです。いいボールもありましたもんね。154キロ。きょう最速ね。彼なら156、7くらい投げてくれたら十分じゃないですか」
―斎藤友へ期待は
「抜ける球を減らしてほしいですね。特に左バッターの時の浮いたボール。低め低めに集めて。彼のボールだったら、あまりコースを狙わなくても、ど真ん中に放ってくれたらファウルを取れるピッチャーなので、その辺は期待しています」
―ブルペンに入った細野、孫については
「細野くん、ちょっと気になったのは、投げる前のグラブの位置を変えた方がいいよと。バッターからすると、手首が球種によって何センチか見えたり見えなかったりするので球種がばれてしまう。今のうちに直そうかって」
―球威があった
「きょうは7割くらいで投げていたと言っていた。7割くらいでいいんですよ。7割くらいでトレーニングを積み重ねて、レベルアップしていく。10割だと力む。彼は力むと浮いてしまうピッチャーと聞いていたので、トレーニングを継続してやってもらって、7割8割を精いっぱい出せるピッチャーになってほしい」
―今後の実戦予定は
「早く見たいのは、バッターが立った時にどういうピッチングをするか。ブルペンとは異なる力がマウンドでは出る選手と出ない選手がいる。もしかしたら、かなり出る選手かもしれない。楽しみです」
―孫易磊の投球は
「金の卵なので。19歳であのボールを投げることにびっくりしました。本当に楽しみ。きょうはちょっと僕が見に来たというところで、真っすぐがシュート回転していた。稲葉監督に聞いたら(日常的に)シュート回転するピッチャーではないと。一応、修正してもらうように伝えました」
―国頭のメンバーに伝えたいことは
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「レギュラーはまだ決まっていない。ファームの選手は(必要とされた時に)1軍に上がれるポジションにいないと。常にチャンスがあるわけではない。毎日、動き、バッティングとかピッチングをチェックしているので。僕は結果を出していなくても練習態度、雰囲気(も見ている)。打球のスピードやピッチングのスピードガンではなく、キレを見極めて使えると思ったら呼ぶので、いつも見られていると思いながらやってほしい」
―斎藤友はどんな場面で起用したいか
「そこまではまだ考えていないんですけど、もちろん勝ちゲームで投げてほしいピッチャーだし、期待できるボールを投げているので。この時期で154キロ投げられるピッチャーはあまりいない。あとは去年、1発目で足を痛めてその怖さが脳に残っていないか気になりますね。それが出なかったらいいなと。それを克服してほしです」
―細野、孫はじっくり育てる計画か
「イーレイの場合はじっくり。本人は一日でも早く(背番号が)2桁になって投げたい気持ちでいると通訳の方から聞いてうれしかった。フロントの方々から、これだったら2桁にして1軍で通用するよ、いう声が出てくるかもしれない。それ(支配下昇格のタイミングは)はフロントの方に任せて。オッケーが出たら、僕が考える。ボール自体も打席に立ったイメージで見たら後ろ(テークバック)が小さくて、前が大きい。打ちづらそうなピッチャー。これがビシビシ決まってくれたら、素晴らしいピッチャーになると思う。まずは先発で自分をつくり上げてほしい。そのために9イニング投げられる体力をつけないと。体力をつけて試合に投げていけば、ランナーが出た場面で抑えるテクニックとか分かってくると思う。楽しみにしています」
―ブルペンで投球時に動画を撮っていた
「癖。癖はスローで見ていくと分かるんですよ。スプリットの時に手首が出てくるとか。僕がよく見ていたのは手首の出方、グラブの角度とか。変化球の時はこれが大きく移動するとか、真っすぐだと小さいとか。スローで見たら、だいたい分かる。アドバイスをピッチングコーチがしてくれる。球種が分かる、分からないで、バッターは全然、違うから。手首が出て、おっ、スライダー。ニヤっとするもんね。これがスプリット、フォークの場合は変化が毎回違うので難しいといえば難しい。スライダーはよだれがあごの下くらいまで出る(笑)。おいしいんで。そこも自分たちで考えて研究して」
―細野もじっくりと
「そんなことないですよ。3試合くらい、パパパンといいピッチングしてね。僕が映像を見ながら、ちょっと面白いと思ったら(1軍で起用する可能性がある)。左ピッチャーであのインコースに入ってくる真っすぐなんかは、ほれぼれする。あれが10球中、7球くらい来てくれたら使えます」
―実戦デビューは
「ちょっと分からん。スケジュールの組み立てはファームのピッチングコーチと監督が決めて、僕が映像で確認する作業になるので」