ちょっぴり、オタク気質が垣間見えた。上原を取材中、日常的に取り入れているサプリメントの話題になった。種類は豊富で、それぞれに意図があり、成分や効能などを丁寧に説明してくれた。

　〝カンペ〟を見ずに、専門的な言葉もスラスラと出てくる。どうやって知識を身に付けたのか聞くと「もっとこうなりたいと思って、調べた。これがあったら効率が良くなるとか。すべてそうやってたどり着いた。一番は体のことを考えて。トレーニングにハマってから（調べることが）楽しくなってきた」と笑みをこぼした。

　日本ハムＯＢのダルビッシュも周囲のスタッフから野球オタクと呼ばれるほど、トレーニング理論や栄養、食事について詳しかった。探究心旺盛で、似ている側面があるのでは―と、上原に振ったら「ダルビッシュさんの方が、はるか上の知識を持っていますよね」と恐縮していた。

　私生活では昨オフに結婚したばかり。キャンプ中は離れ離れだが、ソフトボールの経験がある妻からも側面支援を受けているという。「何を食べた？と食事内容を聞かれて、もっとこれを取ってとアドバイスをくれる。それは助かります。結構、厳しく言われます（笑）」。本気で考え、気遣ってくれるパートナーの存在が、大きな力になっていた。