加藤豪将 オープン戦初戦で快音 ミスチルの名曲と異例の〝契約延長〟
六回2死、左前打を放った加藤豪=撮影・小田岳史
■オープン戦 DeNA3ー3日本ハム(2月24日、タピックスタジアム名護)
「7番・二塁」でスタメン出場 なじみの曲で本領発揮
名護の空に、聴き慣れた名曲が響き渡った。日本ハムの加藤豪将内野手(29)が、昨季から登場曲にしているMr.ChildrenのTomorrow never knowsに乗って打席に立ち、オープン戦初戦で快音を響かせた。
キャンプ11年目 〝初戦〟の緊張は変わらず
六回2死、左前打を放った加藤豪=撮影・村本典之
1、2打席目は中飛、遊ゴロに打ち取られたが、第3打席で左前打をマーク。「今年でキャンプ11年目なんですけど、(オープン戦)1試合目はものすごい緊張しますね。アリゾナでもフロリダでも沖縄でも、場所関係なく1試合目は本当に緊張するので、その中でヒットが出たのはうれしいです」と笑った。
ファンの要望に応えた 自身初の2年連続使用
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加藤豪が2年連続で同じ登場曲を使うのは異例だ。「アメリカでは毎年、変えていたんですよ。今年も変えようと思っていました。でも、今年もミスチルでいきます」。ルーティンを変えてまで〝続投〟を決めたのは、耳に届いたファンからの声に心を動かされたからだ。
「いろんな人が、この曲のままにしてほしいと言ってくれていたので、そのままにしました。ファンの方だったり、記者の方だったり。きょうの試合が終わって、さっきも『今年もミスチルにしてくれてありがとう』って言われたんです」
8歳で運命的な出会い 心の支えにもなった名曲
8歳の頃だった。米・サンディエゴでリトルリーグのオールスターチームに選出され、まだ英語も完璧ではない中、厳しい指導を受けて練習のたびに泣いていた。そんな時、たまたま父親が車で流していた曲が、Tomorrow never knows。「果てしない闇の向こうに手を伸ばそう」という歌詞が、加藤少年に刺さった。その後に「終わりなき旅」「HANABI」など、同バンドの他の名曲も聴き、好印象を持ったが、ナンバーワンはいつも変わらなかった。
今年もペナントレースという過酷なレースに挑む
来日2年目の今季が、どんなシーズンになるのかは、誰にも分からない。それでも加藤豪は、心のままに突き進む。