【一問一答】上原健太 4回0封も辛口自己評価 「今、僕は監督よりも四球が嫌いです」
■オープン戦 広島2-3日本ハム(2月25日、タピックスタジアム名護)
日本ハムの上原健太投手(29)が広島戦に先発登板。先発ローテーション入りを狙う9年目左腕は4回1安打無失点と好投した。試合後の一問一答は以下の通り。
ー4回を投げて被安打1
「内容で見ると納得いかない。状態もあまり良いとは言えない感じ。メンタル面も荒れていたかなと思う。その中でもゼロで帰ってくることができたのが唯一、良かった点です」
ー具体的に納得いかなかった点は
「今、チームで掲げている初球ストライクがほぼ入らなくてボール先行のカウントが多かった。シーズンに入ると、そういうカウントは確実に狙われて打ちにくる。それが長打につながる可能性も高い。シーズンを見据えるならば、きょうの内容はよろしくないと思います」
ーメンタル面ではマウンド上で葛藤があったか
「思い通りにいかないことに対するフラストレーションが表に出ているかな? とマウンドに立ってても思った。そういうところは抑えていかないと。一喜一憂していたら、シーズンで疲れてしまうので。きょう一番、反省するべき点かなと思います」
ー開幕まで残り1カ月。どのように改善を
「オープン戦を含めて、シーズンまでは内容もしっかり求めてやっていくべきだと思う。結果オーライでヨシとするのはシーズンに入ってからでいい。ゼロに抑えた、抑えられなかったに関わらず、内容を求めて残り1カ月しっかり投げていきたい」
ーマウンド上ではクイックや2段モーションで緩急をつけていた
「そこまでボールの状態が良いとは言えないと僕自身、思っていた。そういうのを使えば、良くない時でも打ち取れる。良い材料になったし、そういう技術は絶対に必要」
ー完投ペースだった
「少ない球数で投げられれば、長いイニングをいける。テンポ良く投げることによって、良いリズム、良い雰囲気を持ってくることができると思う。球数を減らすことはすごく大事なことだと思う」
ー地元の野球少年、少女の声援もあった
「めちゃめちゃ聞こえて笑いそうになりました。反応できなかったけど、めげずに声をかけてくれるので、我慢比べみたくなりましたね(笑)」
ー地元で投げていることを実感できた
「上原、上原って呼び捨てで呼んでくれて。その声があって、ちょっと心が落ち着いたところもありました」
ー開幕ローテーション争いの力になったか
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「非常になります。もっと声をかけてもらえるように、シーズンでも良い成績を残したい」
ー残り1カ月の目標
「状態の良し悪しはあると思うけど、その中でも最低限の仕事をしっかりすること。ゼロで帰ってくる、四球を減らす、初球ストライクを取る。ハッキリと見ている人に伝わるよう取り組んでいきたい」
ー四回の最終打者の右飛。マウンドを降りる時に不満そうな表情だった
「逆球、抜ける球が多かった。ここ一番、決めたいところ、投げてはいけないところで、そういう球が出た。詰めが甘いなと思います」
ー初球ストライクが14球中9球。どこまで確率を上げたいか
「いけるところまで上げたいですね。全打者、初球ストライクを取るぐらいの気持ちでやっている。ボールが先行すると、投げていても苦しくなると感じた。対戦する打者全員から初球ストライクを取るつもりで今後もやっていきたい」
ー状態的に良くないと感じたのは
「抜ける球が多かったところが気になる。2ストライクに追い込んだ後の変化球の高さ。要求されたところにコース、高さ、どちらも外れることが多かった。そこが気になりました」
ー前回、良かった反面、今回は苦しくなった。要因は
「何がと言われると難しい。技術的なことになるので。シーズンでもこういう日は絶対にある。その時のための練習と思って。初回からそういうつもりでいこうと切り替えて投げてました。グワチョ(マルティネス)も一球一球『もっとこっちだ、もっと低く』と言ってくれた。そういう意識付けをしてくれたのに応えられなかった。ただストライクは取れた。そこだけが唯一、無失点で抑えられた要因かなと思います」
ーフラストレーションがたまったのは初回の四球からか
「そうですね。本当に四球を出したくないので。今、僕は監督よりも四球が嫌いです。それを初回に出してしまい、ボールが先行してしまった。それが初回からドンドン出てきたので、見ている人にも伝わったと思う。そういうところは良くないですね」
ー落ち込んだまま、良くない方向にはいかなかった
「その中でも冷静な部分があった。投げていく中で、ここはこうしてはいけない、最低限3ー1からでもストライクを取らないといけない、四球はダメとか。こういう球でこういう打球を打たれたらダメとか、そういうのは頭にあった。カッとなって自分を見失うようなことはなかった」
ー1巡目はクイックが多くて、2巡目は2段モーションが多かった
「ちょっと球が荒れていたので。球種によってクイックが合う合わない、足を上げる方が合う合わないがある。その練習でやっていた。タイミングが合っている合っていないで、今度は足を上げてみてどうかな?って。きょうは打者のタイミングを外すことよりも、自分の中でタイミングが合っているかどうかの確認作業。修正するために投げている部分もあった」
ー回を重ねるごとに良くなったか
「ストライクは取れたので。きょうの状態でも大きく崩れることはなかった」
ー今年も緩急が生命線に
「それは間違いないかなと思います」