《SHINJOの信条》この1カ月は充実しすぎてちょっと怖い
■オープン戦 広島2ー3日本ハム(2月25日、タピックスタジアム名護)
―(試合後自ら)
「あんな勝ち方したら、きょうで終わりということがなんか寂しくなってきますね。あと1カ月くらい、いようかなと思う。ダメ?(笑)」
―キャンプを締めたくない
「けが人がいなくて、試合では1回も負けていない。この1カ月は充実しすぎてちょっと怖いなという感じ」
―各選手がアピール合戦をしていた
「これからオープン戦が21試合あるけど、いい投手が出てきた時にどういうアピールをしてくれるのかが一番の楽しみ。もうこの世界、1軍メンバーの枠というのは決まっている。その中に入ってくる選手を決めるのはつらいですけど、仕方ない。その枠を決めた後にレギュラーを決める、先発を決める、中継ぎを決める。はっきりと判断して決めていきたいです」
―開幕ローテーションの残り1枠は
「伊藤くんが最初決まって、そこからはオープン戦を見ながら徐々に1枠ずつ決めていきたいですね」
―今キャンプのMVPは
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「俺かな? ハハハ。言うわけないじゃないですか。今年は言わない」
―投手に求めた初球ストライクが浸透している
「85%くらい、最終的にいってくれれば、うれしいかな。植え付けることによって、意識も変わってくるので。オープン戦もどんどんファーストストライクでいってもらえるように伝えます。プロ野球という仕事はヒットを打つのも大事だけど、点を取るのが仕事なので。(打者は)点を取るために犠牲になってもいい。ヒットより価値があるっていうふうに、どんどん僕にアピールしてもらえたらいいかな」
―打者の状態がいい
「いや~見て分かるでしょ。完璧です。とにかく、けががなかったことがうれしいですね。本当に。ただ、1人はけがをしましたけどね(笑)」
―これから実戦が続く、重きを置くのは
「去年と一緒。どんなゲームでも負けない、勝ち続ける。レベルアップはもうしていると思うので、勝ち癖を付けるというところ。普通にやれば勝てるやろうと。きょうは負けないんじゃない? という雰囲気が僕の中にはあった。自然体でいってもらえれば大丈夫です」
―去年の課題だった失策が減少
「それ、きょう聞いたんですよ。谷内コーチに。エラーなかったねって言ったら『いや、水野が1個しました』と反省していた。もう素晴らしいと思って。あの1個が嫌だったみたい。誰かもう1個ぐらいしていいんじゃないか、と思ったら(以降は)しなかったですね」
―成長を感じる
「あれだけ植え付けましたからね。秋季キャンプからエラーするな、守りの野球で勝つよ、ということをずっと言い続けた。ボールが飛んできた時にエラーしてはいけない、ミスはしないように、という意識がボールを取りにいく時に出る。前に前に来るようになってきたでしょ。そういうところは成長している。どんどん前に行って、(バウンドが)合わなかったら合わせるようなプレーをしてほしい。きょうね、広島のセカンド、サード(1死二塁で二ゴロ。二塁手が三塁に送球してアウト)。あれ僕、大好きで。ああいうのはやっぱり勉強になる。ああいうケースで二塁手がサードに投げて(打者走者が)一塁に残る。サードに行かせなければ1点も防げる。緊張する場面ですけどね、セカンドは。悪送球したら1点なので。それを思いきりオープン戦からやっていこうと」
―積極的な走塁も浸透。加藤豪のタッチアップも良かった
「もう普通になっていますね。試合の中で相手のプレーでも、勉強になることはたくさんある。それを学んでいこうと。うちはしないように、うちはするように、というところを(判断する)。もう2年間、言い続けてきているので。やっていなかったら腹が立って仕方ない。ヘッドコーチに。もう俺が言う前に、すぐ選手に言いなさいということは、このキャンプで6回ぐらい言いました」
―監督の考えを伝えるケースは、昨年と比べて少ないか
「少ない少ない。最初は俺の考えはこうですよと。みんな『え? どういう意味か分からないです』から始まって、慣れて、2年目で徐々にできるようになって、今年はでき始めた。あとはもう体、筋肉、脳が覚えている。一つのプレーでも勝手に体が動いて判断してくれる。もう何もしなくていいかな。投手がワンバウンドを投げる軌道の時には(一塁走者は二塁に)行こうと。もしキャッチャーがポンと前に落として(すぐ送球し)、セカンドでアウトになってもオッケー。はじき始めた時にはもうゴー。外野(守備)は、インパクトの前にGOみたいな感じのイメージと一緒です」
―ここまで実戦で負けない、というのは想像していたか
「いや、していないよ。自然体でいって、どういう結果につながるのかな、というのを見たかった。きょうみたいな勝ち方! 1対2でずっといっていたので、どうやって点を取ろうかってね。(想像では)最後、石井くんがヒットか四球で出て、五十幡くんで初球スクイズだったんですよ。名護がバーって盛り上がる、サヨナラスクイズ(笑)。イメージしていたんだけど、石井くんがうまく打って、素晴らしいね。良かったです。1カ月間、名護の方たちにサポートしてもらって。コーチミーティングでも、きょうでお別れするので、なんとか勝ちを見せましょうと。もう名護とは30年ぐらいの付き合いでしょ? そういう意味でも勝ちましょうよ、ということでミーティングを締めた。一番、良い勝ち方ができました」
―上原と根本は
「良いじゃないですか」
―上原は反省してた
「なんで? フォアボール?」
―ストライク先行できなかったのと四球
「そういう意識があるだけでいいんですよ。そりゃ、出しますよ。出す出す。だって、きょう1個でしょ?」
―監督より僕の方が四球が嫌いだと
「おお。成長しましたね。そういう上原くんのコメントっていうのは、ピッチャーたちも見ていると思うし、どんどん思ったことは言ってもらって。僕も言うし。みんなで学んでいくチームになってきているので。根本くんのあのフォークいいね。あれが1軍のレギュラーの選手だったら振ってくれるのか、当てられるのか、拾われるのか。もっと低めに投げないといけないと思い出すと、またワンバンになったり。そこがね、これからの楽しみなポイントですね」