北浦竜次がスクランブルで〝火消し〟成功 素顔は山崎福も面白がるいじられキャラ
■練習試合 日本ハム3-5巨人(2月27日、沖縄セルラースタジアム那覇)
四回2死一、二塁で急きょマウンドに
沖縄最後の登板は、予期せぬ形で巡ってきた。日本ハムの北浦竜次投手(24)が、四回2死一、二塁のピンチで急きょマウンドに上がり、泉口を中飛に仕留めた。もともと投げる予定はなかったが、先発した金村の球数がかさみ、スクランブル出動。「バタバタ準備でした」と慌てながらも、役目を果たしてアピールに成功した。
金村に失点つけなかったのは良かった
「結果ゼロで抑えて、金村に失点をつけないように投げられたのは良かったです。でも球速は全然出ていなかったですし、僕の中ではまだ納得いっていない。もっと(登板を)言われる前からしっかり準備してやっていかないといけないなと感じました」
対応力が大事
シーズン中にも、この日と同様に起用される可能性があることを自覚している。火消し役の経験はまだ少なく、突然訪れる出番に向けていかに準備するかは課題の一つだ。「きょうも前もって準備はしていたんですけど、僕の中でまだ金村がいけるかなという思いもあった。そこはしっかり試合を見ながら、ケースバイケースでしっかりやっていかないといけない。建山さん(投手コーチ)にも、対応力が大事だと言われた。きょうは気持ちを入れ替えるタイミングがあやふやだったので」と反省を口にした。
予行演習を前向きに
本番が始まる前に、予行演習ができたことはポジティブに捉えている。「きょうは練習試合ですけど、(準備の仕方を)試すことができたので、これからはいつ投げると言われてもいいように準備したい。いい練習になったのかなと思います」と先を見据えた。
愛妻の前で力投 上原リサーチの店でランチデートもできた
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もう一つ、良かったことがある。登板する可能性が低い試合だったにもかかわらず、観戦に来てくれていた愛妻の前で、力投する姿を見せることができた。「沖縄の最後に見せられて良かったですね。 かっこいいところは見せたいですし、しっかり存在感を示せたらなって。力になるし、頑張らないといけない。キャンプ中も休日にランチに行って、沖縄らしいご飯を食べたりしました。喜んでくれていましたね。(沖縄出身の)上原さんとかにリサーチして、ここがいいんじゃないかって教えてもらいました」。愛し守るべき存在が、北浦の原動力になっている。
今季は堂々の1軍完走
昨季の春季キャンプは第1クールで2軍に降格し、悔しい思いをした。今季は堂々、1軍で完走し、自然と先輩たちとの交流も増えた。新庄監督には「入るジーパンあるのかな?」と冗談交じりに下半身の太さを称えられ、新加入の山崎福も「北浦が面白かったです。みんなから結構いじられていて」と名前を挙げるほど、チームの団結に一役買っている。
キャンプで充実感 いじられキャラもうれしい
高卒7年目の左腕は「ずっと1軍にいることに意味がある。1軍にいれば主力のメンバーとコミュニケーションが取れますし、今年のキャンプに関しては充実していました。いじられキャラになってきつつありますね。それでコミュニケーションを取れればうれしいです。(ジーパンは)大きいサイズがあるので大丈夫です」と笑顔を見せた。
これからも結果だけを重視
開幕1軍入りへ、ライバルたちに負ける気はない。「ここからまたどんどんメンバーも絞られると思うので、とりあえず結果だけを重視してやっていきたいです。アピールは札幌に帰ってからもしっかりしたいですし、いつ投げていてもどこでも投げられる準備をしたいです。そのままシーズンが始まっても、アピールし続けるだけです」と意気込んだ。シーズンが終わるまで、1軍の戦力として活躍し続けるつもりだ。