《大海の部屋》vol.01　伊藤大海の連載手記が３年目に突入！　スローガン『大航海』がピッタリな家族について語る

今年も道産子右腕が本音で語りかける

　日本ハム・伊藤大海投手（２６）の連載手記「大海の部屋」は、今年で３年目に突入！　自身初の開幕投手に決まっている道産子右腕が、プロ４年目の今季も道新スポーツデジタルで思いの丈をつづります。第１回は、故郷・鹿部町で暮らす家族についてです。いつも温かく見守ってくれる父・清光さん（５４）と母・正美さん（５４）。新たな挑戦をスタートさせた姉・凪香さん（２９）、弟・駿航さん（１５）のことも語ってくれました。

自身と弟の名前が入ったチームスローガン

　今季のチームスローガンは『大航海』。僕と弟・駿航の名前が入っていて、家族で話題になりました。たまたまですけど、びっくりしたというか。僕が「大航海らしいよ」とみんなに連絡して、盛り上がりましたね。

　家族はよくエスコンフィールド北海道へ応援に来てくれます。その時にあまり勝てていないからか、向こうが気を使って自分たちでチケットも買っているみたいです。いつもいいところで見ていますね。席にこだわりあるのかな、とも思っています。

２０２３年４月１９日のロッテ戦、スタンドから伊藤の登板を見守る（右から）清光さん、凪香さん、駿航くん、正美さん

静かに温かく見守る父　その背中に学んだ仕事への姿勢

　たこつぼ漁師の父は、口数も少ないですし、勝ったから褒めてくるわけではなく、負けたから何か言ってくるわけでもない。それが優しさだなって思います。僕に対して、何の心配もしていない。どしっと見守ってくれますね。

　小さい頃は、顔もあの感じなので怖かった。命懸けで海に出るのはかっこいいというのもありましたし、大変だろうなとも思っていました。でも、いつも楽しそうに仕事をしていました。職種は違えど、僕も大事にしていることです。

中学時代は父とマンツーマンでトレーニング

　学生時代にバレーボールをやっていた父は、今も少年団で野球を教えています。経験者じゃないかというくらい運動神経はいいです。中学校の頃は、マンツーマンで練習に付き合ってくれました。僕からお願いしました。自宅の前だったり、山村グラウンド（鹿部町）に一緒に行って投げる、打つ。レベルアップできたのは、間違いなく父のおかげです。

ファン第１号の母　ＬＩＮＥはほぼ毎日

　母は普通のお母さんというか、何事も心配してくれます。口うるさいわけではないですけど、今でもほぼ毎日ＬＩＮＥが来ますね。この前も、雪が降ったって、車の写真と一緒にメッセージが送られてきました。怒られた記憶はないなあ。注意くらいです。飲み過ぎるんじゃないよとか。

　僕の『ファン１号』として、良い時も悪い時も変わらずいてくれます。何でも話せる関係になったのは大学生くらいからですね。自分に余裕ができてから、家族とコミュニケーションを取れるようになりました。

凪香さんはジャイロキネシスの認定トレーナー資格を取得

　姉はバレエを教えながら、一昨年にジャイロキネシス（ニューヨーク生まれのエクササイズ）の認定トレーナー資格を取得。プロジェクトを立ち上げ、多くの人たちに知ってもらおうと活動しています。昔からバレエを頑張っていたんですけど、引っ込み思案で自分から動くタイプではなかったので、びっくりしました。いい意味で変わったなと思います。

柔軟性の向上を目指す背番号「１７」　姉との合同自主トレも視野

　僕も最近は柔軟性の向上を課題にしています。もともと、めちゃくちゃ体が硬かったので。ジャイロキネシスはこれからくるようなジャンルと聞いたので、今後一緒に自主トレとかできたらなと考えています。

駒大苫小牧高に進学の駿航さんは急成長　

　弟の駿航は、駒大苫小牧高に合格。ここ最近、野球のスイッチが入ったみたいです。身長も伸びて、力強くなってきました。去年、シーズンが終わって家でキャッチボールした時にびっくりしました。その前の冬には、キャッチボールを適当にやっていて怒った記憶があるんですよ。母いわく、そこからスイッチ入ったみたいです。そんな怒ったわけではないですけど、ショックだったようで。

　弟から直接、連絡が来ることはあまりないですね。母さんが動画を送ってきて、こうした方がいいじゃないというアドバイスはしますけど。彼なりに気を使ってくれているんだと思います。

思いを巡らせる家族へのプレゼント

　２月が誕生日だった駿航には、クリスマスプレゼントも兼ねて、ワイヤレスイヤホンをあげました。まあまあ、いいやつです。１月生まれの父さんには、あげるあげないで結局、渡していないのでそろそろ送ります。前にバッグをあげたんですけど、家でも見たことない。そもそも財布を持っていない。全部ポケットに入れているので（笑）