コンサドーレ
2024/03/17 17:00

《元赤黒戦士の現在地・上原慎也中編》プロ入りのきっかけをつくり、支えてくれた〝恩師〟の存在

2011年7月31日、岐阜戦の後半39分にヘディングを決めた上原

プロ生活とともにあった恩師とのエピソード

 現役引退後、FC琉球のスタッフとして活躍する上原慎也さん(37)の「元赤黒戦士の現在地」中編は、北海道コンサドーレ札幌入団への経緯、プロ初出場と初得点、そしてサイドバック(SB)へのコンバートなど、〝恩師〟と仰ぐ、ある札幌OBとのエピソードを交えながら振り返っていく。(以下、敬称略)

ジャイアントキリングで示した存在感

 沖縄大の4年生だった2008年8月、上原の存在を強烈に印象づける公式戦が行われた。その試合は天皇杯沖縄県予選の準決勝で、対戦相手は当時JFLの琉球。元日本代表監督のフィリップ・トルシエ(68)が総監督を務めていた格上のチームを相手に、なんと上原は4得点をマーク。5-1という大差でのジャイアントキリングに大きく貢献した。

2008年10月27日、札幌の練習に参加した当時沖縄大のFW上原慎也

 

元日本代表監督・トルシエ氏からの直接オファーを拒否

 「試合の後にトルシエ監督、琉球から直接オファーをいただいて」と名将から高い評価を受けたが、「僕自身はJリーグでやりたい気持ちがあったので、断ったんですよ」と、あくまで新卒でのJクラブ入りにこだわっていた。

当時スカウトだったある札幌OBから声を掛けられ

 退路を断った上原には複数のクラブが興味を示したが、その中の一つが日本最北端の札幌だった。声を掛けたのは、札幌の1996年創設メンバーの一人で、当時強化部のスカウト担当をしていたあるOBだった。

「この選手、面白い」

関連記事一覧を見る

あわせて読みたい