ファイターズ
《ハム番24時》3月2日
春季教育リーグ・新潟戦の二回。スムーズに処理できていれば、アウトのタイミングだったが、遊撃でスタメン出場していた育成1位ルーキーの浜田が三遊間のゴロを後ろにそらし、「E」のランプが付いた。スタンドからため息が漏れた。
先発した山崎は、前回2月24日のDeNA戦(名護)から1人の走者も許していなかった。プロの世界に入って間もない高卒新人は顔面蒼白(そうはく)だった。
ただ、味方のエラーで走者を背負った山崎に怒りや落胆の感情は一切なかった。「良かったです、あれは逆に。ランナーが出ての投球がなかったので、ありがたかったですね」と本音で振り返り「やっぱりクイック。ランナーが一塁にいる時の体の使い方は(走者がいない時のクイックとは)またちょっと違うので、そこは確認できました」と収穫を挙げた。
当然、雷は落ちない。FAで加入した左腕は降板後のベンチ裏での出来事に触れ「ロッカーに、土下座するような勢いで来ましたね。全然、大丈夫だよって言いました。(深刻そうな顔が)すごかったです」と爆笑。きまじめな18歳を先輩が優しく慰める―。2人のやりとりが、とてもほほ笑ましかった。