今川優馬 逆転の口火切る適時打 ボスの教えで打撃進化「今までより長くボールを見られるように」
■オープン戦 阪神5ー6日本ハム(3月3日、札幌ドーム)
前日の勢いそのままに 2安打2打点の活躍
日本ハムの今川優馬外野手(27)が3日、札幌ドームで行われた阪神とのオープン戦で2安打2打点の好結果を収めた。前日2日の同戦で、東海大札幌高の後輩にあたる門別啓人投手(19)から長打を放った勢いそのままに、得意のバットで猛アピールに成功した。
4点を追う七回に1死満塁で2点打 「アピールしないといけない立場」
生まれ育った街で、生き生きと躍動した。4点ビハインドで迎えた七回。1死満塁で迎えた第3打席で、及川の直球を鮮やかにはじき返した。強烈な打球は三遊間を破り、2者が生還。打線は続くチャンスでさらに3点を奪取した。
大逆転の口火を切る一打を「アピールしないといけない立場。あそこで打てたのは、自分にとって本当にいい1本だったかなと思います」と笑顔で振り返った。
思い出深い札幌ドーム ファンの声援を力に変えた
阪神との2連戦が行われた札幌ドームは「ずっと試合を見に来ていたし、憧れの場所でした」と、幼い頃からプレーすることを夢見た舞台だ。プロ入り後も初安打、初本塁打、初打点を同時にマークするなど、数々の記憶を刻んできた。
「地元でたくさんのファンの方に応援してもらって、後押ししてもらった気分です。ずっと見てきた場所で活躍できたことが一番うれしい」と爽やかに汗を拭った。
刺激になったライバルからの〝エール〟
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今季はキャンプ2軍スタート。与えられるチャンスは限られていると自覚する。「浅間が連日、活躍していて、1軍に合流するという記事も見た。燃えないわけがない。『上で待っているよ』みたいな会話もしました。自分が結果を残すしか道はない。1軍にいないと(札幌の)家に帰れないので、ファームでもアピールしたい」
ポジション争いの序列を覆すのは容易ではない。それでもライバルからの言葉を励みに、果敢に勝負を挑むつもりだ。
新庄監督からも金言 技術向上を実感
打つことでしか道は開けない。覚醒に期待する首脳陣からは、貴重な助言も授かっている。「ボスや八木コーチからは、近本さん(阪神)や牧くん(DeNA)みたいにタイミングを取った方が、もう少し余裕ができるんじゃないか?ってアドバイスをいただいています。変えるのはすごく難しいけど、ようやく、ゆったりタイミングを取れるようになってきたので、今までよりは長くボールを見られるようになった実感があります」と確かな手応えを口にする。
八木コーチも期待 「今川の力は必要になる」
日頃の取り組みや、連戦での好結果を八木打撃コーチは高く評価する。「タイミングの幅が大きく取れるようになったことで、いろいろな球種に合わせられるようになっている。実力を発揮してくれた2試合。人数の問題もあってファームにいるけど、今川の力は必要になる。いつ呼ばれてもいいように準備しといてくれと言っている」
勝負のプロ4年目シーズン 求めるのは結果のみ
背水の4年目シーズン。今川は「本当に結果を残し続けるしかない」と同じフレーズを何度も口にする。チャンスは一瞬。全ての打席に、野球人生を懸けて臨む。