札幌FW鈴木武蔵「またこのユニホームを着て戦えるのが楽しみ」 4年4カ月ぶり赤黒縦縞で札幌ドーム
■3月9日、札幌ドーム
ホーム開幕戦で今季初先発濃厚
8日に約2カ月間にわたる道外キャンプを打ち上げた北海道コンサドーレ札幌は、9日から札幌市内でのトレーニングを開始。10日の浦和戦(午後1時5分キックオフ)の舞台となる札幌ドームで、11対11やセットプレー練習などを行い最終調整した。開幕からの2試合はいずれも途中出場だったFW鈴木武蔵(30)は、ホーム開幕戦で今季初の先発メンバー入りが濃厚。2019年12月7日川崎戦以来4年4カ月ぶりに足を踏み入れるホーム札幌ドームのピッチで、赤黒縦縞のユニホームを身にまとったストライカーが今季初勝利へ導くゴールを決める。
「雰囲気がやっぱり全然違いますね」
19年のチーム得点王が、札幌の一員としてついに札幌ドームに帰ってきた。試合会場で行われた前日練習を終え「雰囲気がやっぱり全然違いますね。これで人が入るとさらにいい雰囲気になるかな」と、久しぶりにホームスタジアムとして戦う舞台を懐かしんだ。翌日に迫ったホーム開幕戦で開幕を待ち望んだ北海道のファン、サポーターが客席を埋め尽くす光景を思い浮かべる。
2月から両足の内転筋痛に悩まされる日々
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4シーズンぶり札幌に復帰した今季、沖縄キャンプ序盤に行われた練習試合では主力組のワントップで出場し、2試合連続ゴールを決めるなど幸先の良いスタートを切ったが、2月に入ると左内転筋痛に悩まされる日々が続いた。同17日に行われた開幕前最後の練習試合の出場も叶わず、開幕戦週にようやく全体練習に合流したが調整不足もあってベンチスタート。その後は第2節の鳥栖戦に向け順調にトレーニングを積んだが、同28日の練習時に今度は右内転筋に違和感を覚え、2試合連続のベンチスタートとなった。
豪快なボレーシュート突き刺し「ベストゴール!」と歓声
今週のトレーニングは順調にメニューを消化し、戦術練習では常に主力組でプレー。「練習の中でも1週間通して感覚的に良かったです」。この日の11対11では複数回ゴールを決め、直前に行われたパスをつないでのシュート練習では、ロングパスに右足で合わせた豪快なボレーシュートをゴールネットに突き刺した。思わず自身で「ベストゴール!」と歓喜の声を上げるほど、コンディションは確実に上昇中だ。
20年は一度も着用できなかった赤黒縦縞
福岡戦で3rd、鳥栖戦で2ndユニホームを着用した札幌は、今季3戦目にしてようやく赤黒縦縞の1stユニホームで戦いに臨む。シーズン途中でベルギー1部ベールスホットに移籍した20年は一度も公式戦で1stユニホームを着用する機会がなかった鈴木にとって、約4年ぶりに赤黒の戦闘服を身にまとっての一戦となる。「すごくうれしいです。またこのユニホームを着て戦えるのがすごく楽しみです」。ファイティングスピリットの象徴である〝赤〟と、無限大のパワーの象徴である〝黒〟の力で、浦和守備網を切り裂く。
「危機感を持ってトレーニングできていた」
チームはここまで1分1敗と未勝利が続いており、ホーム開幕戦での今季初勝利に期待がかかる。「僕たちも1週間すごくいい準備ができたし、危機感を持ってトレーニングできていました。今日の練習を見ても、みんながモチベーション高くホーム開幕戦に挑もうとしているので、いいゲームが絶対にできるんじゃないかなと思うし、勝利を届けたいです」。前回在籍時には幾多のゴールで札幌に勝利とタイトル獲得の夢をもたらしたストライカーが、再び札幌サポーターに歓喜をもたらすべく札幌ドームのピッチに立つ。