《浦和戦後》私の決断でもあるし、赤池コーチと話し合った結論
■J1第3節 札幌0-1浦和(3月10日、札幌ドーム)
―試合を振り返って
今日は試合の入りに少し硬さがあったのか、相手をリスペクトしてしまったのか、思ったような展開にはならなかった。そういう中で選手は自分たちのペースを取り戻し、徐々にギアを上げていってくれた。
ただ、その中でクイックで始まったCKから失点してしまったわけだが、そのシーンに関しては選手たちは集中力を欠いてしまったのが失点の原因だと思っている。前半に関しては(浦和の)前田に2回ほど決定機があったのではないかと思うし、相手に得点のにおいのするチャンスをつくられた前半だった。
後半は選手たちが非常に強い気持ちを持って入ってくれたと思うし、相手を上回る形でゲームを進めることができたと思う。そういう中で得点になってもおかしくないようなチャンスが何回かあったと思うが、ただ攻撃に関してはラストパスの精度だったり、あるいはシュートの精度、あるいはもう一つ相手を崩すアイデアの部分であったり、いくつかまだまだ足りないなという部分があった。
ただ、今ある現状の中で、選手たちは強い気持ちを持って全力で戦ってくれたと思うし、試合で見せた選手たちの姿勢、勝利への強い気持ち、そういった部分に関しては評価できるゲームだと思うし、チームとして修正すべき点はあると思うが、継続してチームとしてしっかりとまとまりながら戦っていくことが、今後の試合で我々がいい結果を得るために必要なことだと思っている。
―前半の浦和ペースをどのように受け止め、ハーフタイムにどう指示したか
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浦和が前半の主導権を握り、チャンスをつくっていた理由の一つは、個の強さの部分があると思う。特に前田の個のクオリティーで上回られていた部分があると思う。もちろんボールの奪われ方であったりとか、前田に良い形でボールを受けられるような状況をつくってしまったところももちろんあると思う。逆サイドも(浦和の)関根に対して馬場が対峙していたが、そこでも何回か危険なシーンをつくられていたと思う。やはりクオリティーのある選手に対して、良い形で、良い状態でボールを持たせてしまうと、ああいう状況が生まれてしまうというのがまず一つ。
ハーフタイムにはまずボールの失い方と、相手の選手がボールを受けたときに、なるべく良い状態では受けさせないような対応をしようという話をした。後半は比較的良く対応してくれたのではないかと思うが、やはりそういった部分というのが相手の強さであったと思うし、ゲームの中で我々がチャンスを与えた部分かなと思う。
我々のチームでは昨年の金子やルーカスがそういった個の特長のある、強さのある選手だった。我々はその2人の選手たちが1対1を仕掛けやすい形でボールを供給するというのをチーム戦術としてやってきた。浦和も彼らの個を生かす戦い方というのを狙っているだろうし、我々が不用意な形でボールを失えば、スペースがある中で相手が仕掛けてくるシチュエーションが多く生まれてしまう。
原や田中宏、田中克、彼らが途中で試合に入ってきて、非常に選手層の厚い浦和に対して終盤に危険なシーンをつくってくれた。相手を押し込んでゴールに迫るようなシーンを見せてくれたのはポジティブに捉えたいと思うし、そういった選手たちが成長することが今後のチームにとって非常に重要だと思う。
―欠場したGK菅野の状況と、GK阿波加の起用理由は
菅野はボールポゼッションの練習時に、(両サイドのミニゴール前の)フリーマンとして入っていたところで至近距離から強く蹴られたボールが指に不意に当たってケガをした。腫れがあったのと、本人の痛みが強かったので今回の試合は回避した。今後どういう状況で彼が復帰できるか、まだ見通しは立っていない。状況を確認しながら進めていきたい。
阿波加を今日起用した理由に関しては、赤池GKコーチと話をして、(中野と)どちらが出るにしてもプラスマイナスがある中で、最終的な結論として今日のゲームは阿波加でいこうという判断になった。それは私の決断でもあるし、赤池コーチと話し合った結論でもある。