水野達稀 連日の猛アピール「迷いなくスイングできている」 谷内コーチからはハイレベルな要求も
オープン戦打率は.375をマーク 5戦連続ヒット中
日本ハムの水野達稀内野手(23)がレギュラー獲りへ連日、アピールを続けている。1日の教育リーグ・オイシックス戦から、10日に行われた楽天とのオープン戦まで、出場5試合連続で安打を放った。
オープン戦打率は.375。「迷いなくスイングできているのが、いいんじゃないかなと思います」と好感触をつかんでいる。
新庄体制下で歩んできたプロ生活
社会人・JR四国から入団し、今年でプロ3年目。新庄監督と〝同期〟だ。ルーキーイヤーに開幕スタメンを経験し、その後はけがに苦しむも、武器の打撃力に磨きをかけてきた。3年間、濃い時間を過ごし、身に付けたのは一喜一憂しないプロ仕様のメンタルだ。
「今は、結果を気にしないようにしています。自分のできるスイングをして、凡打だったら凡打、ヒットだったらヒットで、割り切れている。それが、迷いのないスイングにつながっていると思います」と笑顔を見せる。
評価と〝ダメ出し〟 期待の裏返し
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谷内内野守備走塁コーチは、ここまでの水野の奮闘に「本人もチャンスだということは分かっていると思う。気合入れてやってくれていますね」と目を細めつつ、あえて厳しい要求を突きつける。「でもまだまだ、足りないところだらけ。走塁も守備も、細かい部分は全然まだまだだと思う。ただ単にヒットを打つとか、アウトを取る以外のところはまだまだ、意識付けさせないといけないかなと思いますね」と、細部へのこだわりを課題に挙げた。
志は高く レギュラー、さらにはチームの顔に
レベルの高い要求は、水野のポテンシャルに期待しているからこそ。「スポット(代打、代走など)で出るとかだったら、良いかもしれないですけど、レギュラーとして、チームの顔としてやっていくということを考えたら、まだまだやらないといけないことばっかりだと思う。粘り強く、話し合いながらやれたらいいなと思っています」と力を込めた。
激しいポジション争い 「ずっとアピールしないといけない立場」
水野自身ももちろん、現状に満足はしていない。遊撃のライバルで負傷離脱中の上川畑は、回復が順調なら近日中にゲーム復帰する予定だ。開幕まで残り18日。二遊間の開幕スタメン争いは、ここからが本当の勝負だ。
「ここから、僕はずっとアピールしないといけない立場。気を抜かずに、これからもやっていきたいです」。真っすぐ前を見つめた目には、熾烈(しれつ)なサバイバルを勝ち抜く決意がにじんでいた。