Vリーグ
2024/03/10 22:35

ホーム最終戦に過去最多の2143人が集結したヴォレアス 今季V1リーグで得たものとは

得点を決めて喜ぶヴォレアスの選手たち=撮影・十島功

■Vリーグ男子1部 ヴォレアス北海道0-3パナソニックパンサーズ(3月10日、旭川市リアルター夢りんご体育館)

成長のための濃密なシーズン経験

 さらに大きなクラブを目指す上で、濃密なシーズンとなった。ヴォレアス北海道は今季ホーム最終戦をパナソニックパンサーズと戦った。日本代表クラスの面々が揃う相手に2日連続ストレートで完敗。しかし、両日ともチケットは完売となり、この日は過去最多となる2143人もの観客が会場を埋め尽くした。2試合を残して3勝31敗の9位だが、今季はV1レベルを経験できたことが大きな財産。申請中のSVリーグ参戦に向けて、さらなる成長を期す。

1位通過の相手に3セットは粘り

 勝利を届ける形で、ファンを喜ばせることはできなかった。それでもリーグ1位通過を決めた強敵相手に、3セット目は23-25で競り合うなど、見せ場もつくった。張育陞主将(23)は「ラストのホームゲームで勝利を届けられなくて残念。3セット目はいいプレーができた。残り2試合、勝利で終わりたい」と前を向いた。

 エド・クライン監督(42)は「きのう(9日)の記者会見でパナソニックさんのプレーが少しでも悪くなってくれればいいと話しましたけど、ただの希望に過ぎなかった」と皮肉も入れつつ振り返った。

スパイクを打つ張主将(手前中央)

 

苦戦は見えていた初めてのV1

 初のV1舞台。昨季まで戦っていたV2からは格段にレベルが上がり、苦戦することは目に見えていた。リベロ(L)の外崎航平(26)は「いいサーブをコースに的確に打ち続けてくる」と相手のサーブ力に手を焼いた。ミドルブロッカーの田城貴之(31)が「ちょっとのミスで即死。ミスが許されない」と話すように、高い集中力が求められる。細かい精度の差が積み重なって、勝敗を分けることが多かった。ここまで挙げられた白星は3つのみ。V2を独走していたヴォレアスでも対等に戦うことは難しかった。

僕らにチャレンジを課してくれた

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