巨人から移籍の若林が4番でフル出場「新しい環境でやるのも、すごく面白いと感じる」
■オープン戦 広島4-4日本ハム(3月12日、エスコンフィールド北海道)
新庄監督の期待感が「4番・二塁」のオーダーに
巨人からトレードで加入した日本ハムの若林晃弘内野手(30)が12日、エスコンフィールド北海道で行われた広島とのオープン戦に「4番・二塁」でフル出場。移籍会見を行った当日に、いきなり大抜てきされた。4打数無安打とサプライズ起用に結果で応えることはできなかったが、新天地での躍動を目指す背番号49への大きな期待が、オーダーに込められた。
トレード発表からわずか30時間後
「まずは無事にプレーできて良かったと思います」。フル出場を果たした試合後、若林は安堵感を言葉に乗せた。トレード発表からわずか30時間後には、新たなユニホームに袖を通してプレー。東京から北海道に舞台を移して、30歳の新たな挑戦が始まった。
指揮官から「力むなよ」
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新庄監督は起用法に、歓迎のメッセージを込めた。初対面を果たした際には直接、打順を伝えられ「監督に最初にお会いしたときに『4番でいくよ、力むなよ』と。(ファイターズは)いろんな選手が4番を打っているのを見ていたので、自分が実際になっても意識することなく、できたと思います」と冷静に受け止め、自らのベストを尽くした。
伝統球団で確かな爪痕
巨人時代の6年間は通算330試合に出場し162安打、12本塁打を記録。複数ポジションをこなす両打ちのユーティリティープレーヤーは、その器用さを生かして順調に出場機会を増やした。開幕スタメンを勝ち取った2021年には自己最多の96試合に出場。伝統球団の一員として確かな爪痕を残した。
2戦連続の起用を示唆
22年以降は右手血行障害の手術や若手選手の台頭もあり出番を減らしたが、その実力は折り紙付きだ。指揮官は「あしたはちょっとショートで見てみたい」と2戦連続の起用を示唆。「ジャイアンツにいたときの映像は左打席が多かったので、右でどうなるかも見てみたい。向こうで結果が出なくて、1軍から声が掛からないというところで、リーグも変わって、爆発する可能性がある」と覚醒への期待を寄せた。
日本ハムは落ち込む選手がいない
新たな環境は、水が合いそうだ。若林は巨人と日本ハムの空気の違いを、ポジティブに捉えている。「カラーは全く違うと感じる。失敗しても次にどうしようかと考える選手が多いかな? って感じました。立ち居振る舞いや雰囲気、落ち込む選手がいない。新しい環境でやるのも、すごく面白いと自分の中で感じる部分がありました」。求められて来た場所で、最高の輝きを放ってみせる。