《こぼれ球》札幌の未来を担う高卒コンビの共演に期待
3月12日、MF原康介とFW出間思努の高卒コンビが、プロとして初めて宮の沢でのファンサービスを行った。原は名古屋出身で高校サッカー、出間は育成組織出身の道産子。たどってきた道は違うが、縁あって同期入団になったからには、2人で切磋琢磨して、札幌の未来を担う逸材に成長してもらいたい。
2人ともトップチーム帯同のため卒業式には出席できず、個別に行われた卒業式で高校生活に別れを告げた。札幌では選手寮の「しまふく寮」に入寮し、同じ釜の飯を食べる間柄になる。原はすでに試合後に選手も食べるという「しまふく寮カレー」を堪能。FW大森真吾(23)に外食に連れて行ってもらったが、なぜか(?)偶然にもカレーだったという。
一方、出間は町田戦後に入寮予定。アカデミー時代は実家暮らしで、寮には一度行ったことがある程度。「楽しみっす」と、初めて親元を離れての新生活を待ちわびている。学業はあまり得意ではなかった様で、サッカー漬けの毎日を「めちゃ楽。練習が終わって、午後から時間が空くので」と大歓迎。クラブハウスの駐車場には、先輩たちの高級車がずらりと並んでいるが、出間選手もいずれ運転免許を取得するつもりだという。その際には、ぜひとも安全運転をお願いしたい。
〝初任給〟はすでに支給された。原は「まだ(家族に)プレゼントしてないですけど、しようかなと考えてます。まだ決めてないですけど」と、じっくり吟味するつもりだ。出間は「今月、ご飯を食べに行きます」と、ここまでは想像の範囲だったが、誰を誘うのか、との質問には「お父さんと、お母さんと、おばあちゃん、妹、お姉ちゃん、お姉ちゃんの彼氏、お母さんのお兄ちゃん」と、家族以外の名前も次から次へ。「自分が誘いたかったので、その日は僕が全部払います。行くのは焼き肉です」と太っ腹だ。
出間は昨季、2種登録選手としてルヴァン杯グループステージでプロデビュー。今季は1月の沖縄キャンプ中に右脚ハムストリングの肉離れでリハビリ中だが、今週には全体練習に合流できる見込み。一方、原は開幕第2節の鳥栖戦でリーグ戦デビューを飾り、16日の町田戦ではプロ初ゴールもマーク。早く同じピッチで躍動する2人の姿が見たい。