【西川薫】いよいよセンバツ甲子園 道外強豪へ進んだ道産子球児5人が聖地へ
第96回選抜高校野球大会が3月18日に阪神甲子園で開幕します。北海道からは昨秋の全道大会を制した北海と、21世紀枠で初選出された別海が出場します、北海道の中学硬式チームから道外の高校へ進学した球児も5人がベンチ入り。当時取材したこともある選手がいるだけに、応援にも熱が入ります。
健大高崎で札幌新琴似シニア出身の加藤内野手が背番号5
2年連続7度目の健大高崎(群馬)では、札幌新琴似シニア出身の加藤大成内野手(2年)が下級生ながら背番号5をゲットしました。22年のリトルシニア日本選手権とジャイアンツカップで全国3位。当時は投手も兼ねていましたが、高校では野手に専念。昨秋は9試合で打率.360をマーク。2年生の1桁背番号は加藤含め2人のみです。
洞爺湖シニア出身の石垣投手は最速150キロ
もう1人の道産子は、背番号「10」の最速150キロ・石垣元気投手(2年)。洞爺湖シニアでは主要大会での全国大会出場はありませんでしたが、高校では1年春にいきなり公式戦に起用されると145キロを叩き出し、一気に注目を浴びました。昨秋は6試合に登板し、27回1/3を投げ、防御率2.96をマーク。聖地での大台連発に期待がかかります。また札幌新琴似シニア出身の山田遼太投手(2年)、釧路シニアの下重賢慎投手(2年)もいますが、今回はベンチ入りできず。悔しさを糧に夏を目指してくるでしょう。
北広島シニア出身の2人が揃ってベンチ入り
京都国際には、昨夏から主力として活躍する、北広島シニア出身の2人が揃ってベンチ入りしました。澤田遥斗中堅手(3年)は中学時代は俊足を武器に活躍。昨秋は10試合で打率.405をマークしています。卒業時には「1番中堅手で甲子園に出たい」と誓っていましたが、しっかり夢を実現させました。
主軸の髙岸栄太郎一塁手(3年)は、小学時代にファイターズジュニアに選出。中学1年時に右肘を痛め、思い描いていた結果は残せませんでした。「甲子園で優勝できる選手になりたい」と高校進学前に手術。昨夏は左翼でしたが、秋の大会中に千歳市出身の服部颯舞一塁手(3年)が右膝前十字靱帯を断裂したため、今春は一塁を任されています。秋は10試合で打率.419の高打率。得点源としての活躍に期待がかかります。
連覇狙う山梨学院では札幌新琴似シニア出身の田村内野手ベンチ入り
センバツ連覇を狙う山梨学院では、札幌新琴似シニア出身の田村颯丈郎内野手(2年)が背番号19でベンチ入りしました。中学時代は、加藤や山田らとともに全国の舞台で活躍。進学後の昨秋は、2試合で2打数1安打。出場機会が巡ってくるのを虎視眈々と狙っています。当時チームメートだった鳴海柚萊外野手(2年)は残念ながらメンバー入りを逃しました。夏に期待です。
他にも多くの小・中学生が、将来を夢見て北海道から羽ばたいていますが、目標を叶えて甲子園の土を踏むことができるのは、ほんの一握り。地元で頑張るのも、道外で挑戦するのも本人次第。個人的には北海道内でしのぎを削ってほしいところ。ありきたりですが、練習の成果を思う存分発揮して、ケガすることなく全力でプレーする姿を見届けたいと思います。