田宮裕涼が〝ゆあビーム〟発動 打っては鮮やか右前打 かつて二遊間を組んだ郡から「ナイスヒット」
■オープン戦 巨人5ー1日本ハム(3月17日、エスコンフィールド北海道)
攻守で猛アピール 狙うは自身初の開幕1軍
日本ハムの田宮裕涼捕手(23)が17日、エスコンフィールド北海道で行われた巨人戦に「8番・捕手」で先発出場。一回には強肩〝ゆあビーム〟で存在感を発揮し、五回には右前打を放った。プロ6年目で自身初の開幕1軍入りへ、猛アピールを続けている。
入念な準備と確かなスローイング 「走ってくるなと思っていた」
初回に早速、見せ場をつくった。1死一塁、丸の打席でスタートを切った門脇の二盗を矢のような送球で阻止。「走ってくるなと思っていたので、絶対、刺してやろうと思っていました。刺せて良かったです」とスタンドを沸かせた。
先発枠を争う北山を好アシスト
四回からは先発ローテーション争いを繰り広げる北山をリード。「北山さんのいい球を生かして、きょうは真っすぐを軸に、だんだんイニングを重ねるごとに変化球を交ぜたり、バッターに的を絞らせないようにしました」。1イニング目はほぼ直球一本で押し、七回までマスクを被った。
五回の第2打席でライト前 心通わせたグータッチ
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元チームメートと心温まるシーンもあった。先頭で迎えた五回の第2打席。カウント2ー1から相手先発・赤星の投じた117キロを右前へはじき返した。
一塁ベース上で、途中出場していた郡と拳を突き合わせた。「僕がヒットを打ってベースに戻ったら、郡さんが『ナイスヒット』と言ってくれたので、グータッチしました」。思わず笑みがこぼれた。
切磋琢磨してきた先輩から胸に響くエール
巨人にトレードで移籍した2学年上の先輩とは、同じ捕手登録。苦楽をともにし、昨シーズン序盤の2軍戦で二遊間を組んだこともある。移籍が発表された際には自身のインスタグラムを更新し、「郡さんと組んだ二遊間は忘れません。。」とキャプションを付けて投稿。「僕がセカンドで郡さんがショートでした」。慣れないポジションで奮闘した思い出も。前日16日にあいさつした際には「頑張ってね」とエールを送ってくれた。
ラストスパートへ気持ち新た 「アピールするだけです!」
開幕まで2週間を切り、オープン戦も残り5試合。持ち味の一つでもある打撃の状態は「比較的いい方だと思います」と上向きだという。
「最後まで全力で頑張るだけなので、頑張りたいです。アピールするだけです!」。〝ゆあスマイル〟を封印し、グッと表情を引き締めていた。