日本ハム・栗山英樹CBOが北海学園大卒業式で祝辞 大谷&ダルの初対決に「純粋に楽しんでいいんだろうな」
北海学園大の特任教授を務める日本ハム・栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO、62)が、20日に行われた卒業式に出席。この日の夕方に、韓国でメジャーリーグの開幕戦を迎える、ドジャース・大谷翔平(29)の言葉を祝辞として贈った。
大谷がよく言っていた「人に言われてやるのではなく、自分で考えてやるべきだ」
栗山CBOは、卒業生に贈る言葉として、自らの教え子が普段から何度も口にしていた言葉を引き合いに出した。「『誰かに言われてやることは、失敗することが多い。一人一人、みんな考え方がある。能力も違う。だから自分のやり方を見つけられれば成功できる。人に言われてやるのではなく、自分で考えてやるべきだ』。これは、大谷が18歳の時から言い続けていた言葉です。皆さんがこれから社会に出て苦しい時に、もし覚えていたら思い出してください。人は能力よりも、自分のことを信じられるかどうか。それが全て。挑み続けてください。自分から動かないと何も生まれてきません。仮にそれが失敗しても、挑み続けていれば、必ず成功につながっていきます。自分が不安になったら何もできなくなってしまう。ぜひそのことだけは覚えていてほしい」と、熱く語りかけた。
大谷とダルの初対決についても言及
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式典終了後には、大谷とパドレスのダルビッシュ有(37)の初対決について触れた。「ああいう形でファイターズを卒業して、メジャーで大活躍して、給料とか立場とかを別にして、メジャーのトップに立ってチームを引っ張っていくところまで行った人たちの対決を見られる。僕が子供だったら、本当に憧れるし、なりたいなって思う。それだけで元気になったり、笑顔になる。それがすごく大事だと思う。彼ら2人の対決は、もう純粋に楽しんでいいんだろうなって。みんな見てくださいよって、面白いですよって、そんな感じですかね。一緒に携わったものとしては、彼らにそういう野球の素晴らしさ、生きることの素晴らしさを伝えてくれる2人に感謝しかない」。
「韓国まで行けないので」テレビ観戦予定
ダルビッシュの開幕投手が決まった日に、本人と話したという栗山CBO。2人の対決の注目ポイントを挙げた。「どっちの結果になっても、たくさんの勝負がこれからあると思うんで。最初としては楽しみ。ダルがどこまでどう投げるのか、ちょっと興味ありますね。多分、相当研究してるはず。どういう風に投げていくのか、彼が何を見つけて、どういう風に勝負しようとしたのかは、一つの野球としての参考になるかもしれない」。式典終了後、すぐに東京へ向けて移動。「韓国まで行けないので」と、2人の対決はテレビで見届けるつもりだ。
式典前にはセンバツ甲子園の別海戦をチェック
また栗山CBOは昨年12月の就任時、アマチュア現場にも足を運ぶと宣言していた。この日の式典前には、センバツ甲子園に21世紀枠で春夏通じて初出場した別海の創志学園戦をチェック。0-7の敗戦にも、ひたむきに戦う球児から多くの事を感じた。「うれしいだろうなって、久々にはっきり思える彼らの姿だった。勝たせてあげたかったですけど、その姿で多くの北海道の人たちが元気になってるし、笑顔になってる。多分牛君たちも喜んでるだろうし。それとダルと翔平の勝負っていうのは僕の中では一緒。その生きる様が、多くの人に影響を与えるかどうかっていうのはあるかもしんないですけど、WBC含めて。影響が大きければいいってことではないし、その一人一人の心の中に、どういう風に元気を与える姿を見せられるかという意味では、一緒だと思う。ミスもありましたけど、彼らが甲子園で躍動する姿は、僕にとってすごく大きなものだった。終わった時に『俺、一生懸命やりましたって、楽しかったっす』って、彼らも、北海のナインも、そう言ってほしいな」。22日には甲子園を視察予定。いよいよCBOとして本格的に始動する。