完全復活目前の上川畑大悟 1軍復帰は未定も「準備するだけ」
プロ3年目の27歳 実戦復帰し存在感
左大たい部筋膜炎からの完全復活を目指している日本ハムの上川畑大悟内野手(27)が順調に階段を上っている。
17日の2軍西武戦(ベルーナドーム)で実戦復帰を果たすと、20日の同ヤクルト戦(鎌ケ谷)では五回まで出場し、2二塁打を含む3打数3安打1打点と大暴れ。21日は試合には出場しなかったものの、試合前練習やシートノックを軽快にこなし「全然、痛みもなんにもないですし、(状態は)いいかなと思います」と〝全快〟を強調した。
エスコンでの練習中に負傷離脱
シーズン開幕を約1カ月後に控えたエスコンフィールドでの守備練習中に、左太もも裏を負傷した。3月1日に病院を受診し、ゲーム復帰まで約10日と診断を受けた。春季キャンプを1軍で完走し、正遊撃手候補として期待がかかる中、無念の戦線離脱を余儀なくされた。
それでも悔しさを抱えながら前を向き、「春のキャンプからいろいろ練習してきて、しっかりつくり上げてきたものを、けがの期間に忘れないように意識して、できることはしっかりやっていこうと思っていました」と、リハビリと並行して打撃フォームの確認などを入念に行ってきた。
ライバルの存在は二の次 「自分のやることだけに集中」
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ポジションを争う後輩の活躍は、自然と耳に入ってくる。離脱期間中、水野がオープン戦で安打を量産していた。大学、社会人を経て、プロでも2年、濃い経験を積んだ27歳は「人は人、自分は自分なので、自分のやることだけにしっかり集中してやりたいなと思っていました」。焦ることなく、一歩ずつ復帰への道を歩んできた。
20日の2軍ヤクルト戦でタイムリー含む猛打賞
慎重に患部の回復を待ち、17日の西武戦で約3週間ぶりに実戦の打席に立った。この日は2打数無安打で「これ、ヤバいかな」と不安を覚えたが、20日の復帰2戦目は第1打席でいきなり右翼線への二塁打をマーク。続く第2打席は左前打、第3打席では2死二塁から左翼へ適時二塁打を放ち、「きのう(20日)はそれなりに打てたので、良かったです」と胸をなで下ろした。
入れ替え頻発も泰然自若 期する再アピール
開幕メンバー入りを巡るチーム内競争は、いよいよ最終盤だ。19、20日に行われたヤクルトとのオープン戦(神宮)に出場した中島は、そのまま1軍に帯同することが決まった。一方、新人捕手の進藤は22日から2軍に合流する。
上川畑は「開幕1軍にいれるかどうかはちょっと分からない」と厳しい状況に置かれていることを自覚しつつ、「シーズンは長いので、しっかり2軍で結果を出してアピールしていくしかないかなと思います」と力を込めた。
徐々に本番モードへ 人事を尽くして天命を待つ
今後は22日の2軍巨人戦(鎌ケ谷)で7イニング程度、24日の同戦(同)で9イニングの出場を予定している。その後、体の状態に問題がなければ、リハビリ管轄を外れる見込みだ。
「まずはそこまでいけたら、たぶんOK。(1軍昇格は)上が判断することなので、僕は準備するだけ」と気を引き締めた。周りに左右されることなく、自分が今やるべきことをやり続ける。