【センバツ】北海の先発・松田が三回途中8四球4失点と乱調 平川監督「四球が全てでした」
■選抜高校野球大会(3月22日、阪神甲子園球場)
▽1回戦 北海1―7大阪桐蔭
甲子園の圧力に屈した。北海の先発・松田収司投手(2年)の乱調が誤算だった。大阪桐蔭(大阪)相手に制球が定まらず、三回途中まで8四球4失点。接戦に持ち込むには厳しいスタートとなり、そのまま押し切られた。松田にとっては初の甲子園。憧れのマウンドではあったが、相手は優勝候補ということもあり、経験の浅い右腕は飲み込まれた。別海ナインもアルプス席で声援を送ったが、北海道勢は2校とも1回戦敗退に終わった。
二回まで無失点としのいだが…
知らずのうちに力が入っていた。左打者への直球は外に抜け、カーブは何度も引っかけた。好守もあり無失点でしのいでいたが、一回は2四球、二回は3四球と修正することができなかった。そして三回2死満塁から5番・岡江伸英内野手(3年)に左前2点適時打を浴び、先制を許した。詰まらせた打球ではあったが、遊撃の頭を越えた白球はポトリと落ちた。平川敦監督(52)も「一番大きかった。あれがきつかった」と唇をかんだ。その後も安打と押し出し四球で、この回だけで4失点。ロースコアの展開に持ち込んで勝機を見出すゲームプランは序盤で崩れた。無失策と持ち前の守備力は健在だっただけに「四球が全てでした」と指揮官。
大石捕手「試合前はすごく良かった」「自分が引っ張りきれなかった」
松田とバッテリーを組む大石広那捕手(3年)が「試合前はすごく良かった」という。しかし、初の聖地のマウンド、相手は優勝候補といった状況が2年生右腕の心理に影響した。松田は「今までで一番ダメな投球。警戒しすぎた?あると思います。ちょっと力んだ」と肩を落とした。女房役の大石は「試合に入ったら独特の雰囲気もありますし、その中でやっぱり声を掛けたりすることができず、自分が(松田を)引っ張りきれなかったのが一番」と自らを責めた。
平川監督「やってきたことに間違いはなかった」
無失策の守備はもちろん、四回にはプロ注目右腕・平嶋桂知(かいち)投手(3年)から3連打を放つなど、昨夏を経験しているメンバーの多い野手は、攻守に光を見せた。平川監督も「野手陣も含めて経験値があって、落ち着いていたプレーもできた。打っている子はいいスイングをしてましたし、やってきたことには間違いはなかったかな」と一定の評価。そして「投手陣の底上げと、打撃自体もいい打撃をしている子はそのままやらせて、結果が出なかった子はそれなりに理由があると思うので、そこを打ち方からもう一回やっていきたい」と視線を夏へと向けた。