【一問一答】万波中正 W目標達成へ決意「チームの優勝と個人的にはホームラン40本」
■全体練習(3月25日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムの万波中正外野手(23)が25日、エスコンフィールド北海道で取材に応じ、全日程を終えたオープン戦を総括した。29日の開幕まで残り4日。昨季、ホームラン王のタイトルにあと一歩まで迫った若き主砲が、勝負のシーズンへ向けて決意を語った。一問一答は以下の通り。
ーオープン戦が終了。開幕を目前に手応えは
「試合に出ることで、なんとか試合中の感覚をつかめてきた。自分自身の調子も最低限の水準まで上げられたと感じる。(開幕まで)4日空くけど、しっかり過ごして開幕を迎えられたらいいかなと思う」
ー新庄監督からレギュラーを明言されている。キャンプ、オープン戦の仕上げ方は例年と違ったか
「そうやって言ってもらえて、いろいろな人から助言をいただいた。キャンプ序盤から試合に出る回数が少なかったので不安はあった。思ったよりも試合中の打撃の感じをつかむのに時間がかかったけど、最後はしっかりある程度、打席に立たせてもらって、バッティングもまだまだではあるけど、まずまずのところまできた。守備の感じ、フル出場する体力、疲労感もかなりつかめたかなと思います。シーズン中と変わらないリズム、ルーティン、時間で日々を送る中で、だいぶ野球をする準備、レギュラーシーズンを戦う準備ができたと思う」
ーキャンプからグリップテープを巻いたり、新しい試みやチャレンジがあった。オープン戦のテーマはあったか
「テーマは開幕までにちゃんとした調子をつくること。試したことは、これといって新しいことは…。オープン戦に入ってからは、そこまでやってない。毎日、体の調子や動きを見て、それに合わせたトレーニングをトレーナーさんと相談しながら日々できたかなと思う。シーズン中に限らず、続けていたことなので、あらためてそういう作業をやって、オープン戦を送れたのは良かった」
ーオープン戦序盤は苦しんだが、尻上がりに調子を上げた
「仕上がっている、仕上がってないは正直よく分からないのが素直な感想。こういった形でシーズンに入るのは初めてですし、序盤も調子はかなり苦しかったけど、振り返って打率を見ると、思ったよりも悪すぎはしない。過去2年のオープン戦打率は2割3分が一番良かったぐらい。そう考えたら、これだけ自分の中で苦しんだ感覚だけど、最終的に2割8分ぐらい。そこは自力が付いてきたのかな?と感じられました。もちろん最初は苦しかったけど(調子の波は)必ずあることなので。そこで歯止めを利かせて踏ん張れたのは、すごく良かったと思います」
ーチーム全体のレベルアップに関して手応えは
「そういうのをジャッジするのは、僕ではないと思う。何とも言えないけど、調子が良い選手は多いし、オープン戦でも終盤に追い付いたり、勝ち越すケースがかなり増えた。そういうところは、これまでと変わったと思う。きのう(DeNA戦)もずっと0点で抑えられて、相手投手が良くてなかなか得点できなかったけど、終盤にチャンスをつくって、八回にグワチョ(マルティネス)がホームランを打った。そういうところで相手にかけるプレッシャーは増してきていると思う。間違いなくチームとしてステップアップしていると思いたい」
ー去年までとは求められる役割が違う
「4番はグワチョが打ってくれると監督が明言している。僕が3、5、6番なのかは分からないけど、チャンスメークや塁に出ることも仕事の一つになると思う。もともとOPSを上げたかったので、出塁率を意識しながらやりたい。ここ数試合を見ても長打やホームランで試合が動くと、あらためて感じた。相手の攻撃もこっちの攻撃も、長打やホームランが1本出ただけで、僅差の試合で一気にチャンスになったり、得点が入ったりする。長打を打つこと、昨年より1つでも多く出塁することを目指したい」
ー去年は飛躍の1年。ゴールデン・グラブ賞やベストナインを獲得した。責任感の芽生えは
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「自分の気持ちは思ったより変わらない。期待をかけていただいてるのは分かりますし、チームの中でレギュラーで使うと言ってもらったり、いろいろな変化はあるけど、去年までも適当にやってきたわけではない。丁寧にコツコツ練習を積み重ねた結果だと思っているし、今後も変わらない。いつも通り、等身大の自分でやりたい練習をやって、それが試合の結果につながればいい」
ー今季の目標。具体的な数字やタイトルは
「チームの優勝と個人的にはホームラン40本はかなり大きな目標。なんとか2つ達成できるよう、少しでも近づけるよう頑張ります」
ー今年はオープン戦打率が2割8分台。率を残せたのは過去の経験が生きたから
「1年通してやれた経験が、やっぱり大きいんじゃないかと。自分の読みで打てるようなところがあったので。一昨年くらいまで、かなり出たとこ勝負でいってたのが、1年間そういった攻めをされて僕もいろいろな試行錯誤をして、相手の配球を読んだりする中で、見えてくることがあった。かなり調子が悪い時も、読みが当たって1本打てたりとか。そういうのが成績の加減をつくっていく。そこが秘けつかなと思います。最終的な数字を見ても、悪い時期のそういう踏ん張りが出たのではないかなとは思います」
ーレギュラー確約された中で、内容より数字への意識はあった
「打率の意識は実際ないけど、結果としてそういう打率に収まった。もちろん内容が良いに越したことはない。いい内容を日々送りたいなと思っていたけど、自分の調子はかなり良くなかった。そういった中で、良い凡退っていうのは、なかなか難しかった。4打席の中で3打席が悪い内容でも、(残りの)1打席を読みでヒットにできたのは価値があったと思います。もっと内容を求めるには、調子自体を上げていかないと難しい」
ーホームラン数は意識していたか
「もっと打ちたかったなっていうのは素直に思います。けど、さっき言ったように調子が良くなかった。打球を上げるっていうのもうまくいかなかった。まあまあ、今後の課題として、やっていかなきゃいけない。目標はやっぱりホームランを1本でも多く打つことなので。僕は、一番良いバッティングは絶対にホームランだと思ってます。それに向けて、まだまだ反省や課題が残るオープン戦になったと思います」
ー打順はマルティネスが4番。ゆとりにつながるか
「ありがたいなと思いますし、本当に頼りになる。グワチョに回せば、なんとかしてくれるなっていう期待感を、みんなが持ってると思います。いい形で回せるように、とまでは思ってないですけど。自由に打ちたいなと思います」
ー時には自分がつなぐ役割をする
「基本は自分が点を取ろうと思っています。やっぱりホームランを打ちたいと思っているので。どうやってホームランが打てるか考えながらも、フォアボールは野球の中ですごく大事なこと。自分のバッターとしての実力を上げるっていうところでも、かなり大きな課題になっている。そこはもちろんずっと意識していきたいです。グワチョがいてくれるおかげで、フォアボールがチームの得点にも結びつくと思う」
ー打球速度をずっと意識していた。キャンプからオープン戦まで思い描いたように上がっているか
「いや、まだまだっすね。捉えたと思った打球も思ったより遅かったり。映像を見たら下半身がかんでないというか…。抜けちゃってるなっていうような感じがまだまだある。そこは伸びしろだと思いますし、このまま継続して取り組まなければいけない課題かなと思います」
ー実際どれぐらいまで上がっている
「1つ聞いたので173キロだった。神宮で打ったフェンス直撃。やっぱり、あれでも173しか出てないか?っていう感じです。その前に村上さんがライトライナーを打って、 僕が捕ったやつは183キロぐらい出てた。あらためて、まだまだだなっていうのを感じています」
ー聞いたのはその1回だけ
「1つだけですね。打球速度が気になるような当たりが、あまり出ていなかった。これからいっぱい真芯で捉えた打球を打ちたいなと思います」
ー体重は去年の開幕時と比べて、どれぐらい増えた
「ほぼ増減なしって言っていいかなと思う。キャンプ前に体重100キロちょっとで入れたけど、1、2キロ落ちちゃったので。今は2キロぐらい落ちて、動きやすさみたいな感じがある。実際どっちがいいのか見極めながら。いろいろな兼ね合いの中で判断できたらいいなと思います。でも健康的な食生活をしてたら、あまり増えないですね(笑)」