守護神・田中正義が北海道移住 「優勝するため」セーブ王目指す
■全体練習(3月25日、エスコンフィールド北海道)
数字が物語る万全調整 OP戦4試合で防御率0.00
日本ハムの田中正義投手(29)が絶対的守護神への道を突き進んでいる。オープン戦は4試合に登板して、防御率0・00と仕上がり万全。開幕からクローザーに君臨し「優勝するためにはそれくらいの成績を残さないといけない」とセーブ王のタイトル獲得を目指す。
大ブレークの23年シーズン さらなる飛躍を期す移籍2年目
ソフトバンクから加入1年目の昨季は、飛躍のシーズンとなった。4月下旬から抑えを任され、47試合に登板して25セーブをマーク。真価が問われる移籍2年目へ、ここまで順調な調整を続けている。
「全体的にバランスが取れていたのかなと思います。やりすぎず、やらなさすぎず、バランスは意識しています。体の状態がいいので、あとはしっかり技術的なところをもうちょっと上達できるようにですね。体が健康であるのが、一番大事なことだと思う。そこをしっかりシーズンが終わるまでにキープできるようにしたいです」
大きな期待を背に挑むプロ8年目 新庄監督も絶賛
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
ソフトバンク時代は度重なる故障に苦しみ、昨季はプロ7年目で自身初のシーズン完走を果たした。「ルーキーと同じような状態」だったという1年前と、チームでの立ち位置は異なっている。
春季キャンプからキレのあるボールを投げ、新庄監督は「彼のボール、去年より俺は好きですね」と絶賛。実戦でも結果を残し、建山投手コーチは抑えで起用することを明言している。
建山投手コーチも全幅の信頼 「放っておいても大丈夫」
「すごくありがたいですし、期待に応えられるように全身全霊でやるだけです。シーズンが始まったら、ガムシャラにやるだけ。いい状態であることの方が少ないと思う。シーズンが始まったら結果なので、状態に関係なく、いかにゼロで抑えることを続けられるかです」
おごりはない。そんな右腕の姿を、建山投手コーチも頼もしく感じている。「やるべきことを100%自分で考えて、分かっている子。放っておいても大丈夫。去年と違って、静観しています」と全幅の信頼を寄せる。
昨オフから道民 不退転の覚悟で、いざ開幕へ
ちょっとした環境の変化もあった。昨オフから北海道に移住し、新生活をスタートさせた。関東に自宅を構える選手もいるが「1軍にいないと話にならない」と決断した。
「(北海道で)まだ何もしていないです」と苦笑いするが、覚悟の表れでもある。〝北海道民〟の仲間入りを果たし、北の大地でさらに輝きを放つ。