■３月２６日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場

２４日Ｊ３鳥取戦⇒２５日札幌移動⇒２６日宮の沢で練習

　北海道コンサドーレ札幌はＪ３のＹ.Ｓ.Ｃ.Ｃ.横浜からＧＫ児玉潤（２６）を完全移籍で獲得した。前日２５日に札幌へと移動し、この日から早速チームに合流。２４日にＪ３鳥取戦でフル出場していたこともあり、別メニューで調整した。「日々自分の出せる力を１２０％出して、チームの順位を上げていけるように」と意気込んだ。

「迷いはなかった。一番行きたいチームだった」

　念願の札幌加入だった。児玉は「迷いはなかった」と移籍を即断。というのも、以前から「コンサに行きたいと思っていた。札幌のサッカーにすごい魅力を感じていたので、一番行きたいチームだった」と明かした。ビルドアップなど足元の技術に長けており、札幌の攻撃的サッカーにフィットする可能性は十分にある。正式に決まったのは２日前の２４日とドタバタの移籍劇だったこともあり、「サッカーの荷物しか持ってきてない」と笑った。

大学はベンチ⇒ＪＦＬ⇒広島県リーグ⇒Ｊ３⇒そしてＪ１へ

　はい上がってきた苦労人だ。東京ヴェルディユースから桐蔭横浜大に進んだが、同大ではベンチに甘んじた。その後、ＪＦＬの東京武蔵野シティＦＣで１年プレーし、２０２１年から所属した福山シティＦＣでは広島県社会人リーグでも戦った。昨年Ｊ３のＹ.Ｓ.Ｃ.Ｃ.横浜に移籍すると守護神の座をつかみリーグ戦３７試合に出場。そしてＪ１の舞台まで上り詰めた。「サッカーに全て懸けて、上でやる思いだけで諦めずにやってきた」。
 

憧れは菅野「学べるところは全て吸収したい」

　札幌には憧れのＧＫ菅野孝憲もいる。「学べるところは全て吸収したい。追いつけ、追い越せでやって、さらに成長するために毎日頑張ります」と目を輝かせた。リリースコメントには「粉骨砕身」の言葉も使用。「身を粉にして戦う思いでやっている。（移籍のために）多くの方が自分のために協力してくれた。プレーで感謝の気持ちを伝えていけたら」。札幌に新たな風を吹かせて上昇気流を生む。