ＺＯＺＯマリンで行われた練習の合間、新庄監督がふらっと報道陣のもとにやってきて、雑談の時間をつくってくれた。この日、野球の話題にはほとんど触れなかったが、含蓄があり、引き込まれた。

　２６日に飲食店の新商品発表イベントにゲスト出演していたが、グルメの話も興味深かった。「めちゃくちゃおいしいから」と断言し、フカヒレ丼を提供する都内のお店をお勧めしてくれた。少しぜいたくな一品だが、一度は食べてみたいと、心をつかまれた。

　開幕直前でも、緊張感を漂わせることはない。普段と同じように明るく振る舞っていた。気づくと、話題は苦手食材に移った。新庄監督は「本当に怖い、エビは。かっぱえびせんを食うと１５分ぐらいで（首元が）かゆくなってきたりするから」と告白した。

　甲殻類が体質的に合わないのだろうと想像し、気の毒に感じていたら、畳み掛けるように言葉を発した。「昔ね、オリックスにいた戎（えびす）というピッチャーが全然打てなくて。アレルギー。エビだーって」。打席でおびえる場面まで演じきり、大きな笑いをかっさらった指揮官。振りからオチまで完璧すぎる漫談でした。