《SHINJOの信条》スクイズを2回して、天才吉井監督に見破られたので、今年は3回やりたい
■開幕前日記者会見(3月28日、ZOZOマリンスタジアム)
―ファンへメッセージを
「3日前にインプラントの手術して滑舌が悪いけど、許してください。裏方さんの企画、楽しみにしています。どんどん取り上げてください」
―(子ども記者からの質問)他球団に負けないファイターズの強みは何か。勝つために意識していることは
「セコセコ野球。相手が防げない点の取り方をして、ピッチャーがしっかり抑えて勝つということですね」
―開幕戦はどんな戦いを
「勝ち負けは別として、最後の最後までファンの皆さんが興奮して楽しめるような試合ができたら最高です」
―キャンプからオープン戦にかけて納得のいく調整はできたか
「毎年、納得はいっています。今年はさらに2年間やってきたことを踏まえ、3年目で選手たちが爆発してくれる予感がします。ファンと同じような気持ちで、どんなプレーをしてくれるか。ものすごく楽しみな年になっています」
―あらためて伊藤を開幕投手にした決め手は
「人間的に成長させるために、いつもシーズンが終わってすぐ言うんですけど。オフの過ごし方も含め、大人になってほしい、責任感を持ってほしいという意味で、いつも早めに。そうしたら伊藤くんは、ミーティングも1番に来るようになったし、球場にも1番に来るようになった。人間的にも変わったというのは、成功でしたね」
―伊藤にはどんなピッチングを期待するか
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「気合が入りすぎて地に足が着かないピッチングだけはしてほしくないので。上半身はちょっと力を抜いてもらって、2、3点はいいよ、というぐらいの気持ちで投げてもらえたらうれしいです」
―打線に対する期待は
「打線というよりも、去年は1人のバッターでスクイズを2回して、天才吉井監督に見破られたので、今年は3回やりたいと思います(笑)。いつもね、僕たちも点を取るんですけど、徐々に追い上げられて逆転サヨナラ負けしている印象があるので、これを逆にしていきたいと思います」
―どんなシーズンにして、どんな目標を?
「吉井さんと力を合わせて野球を盛り上げていきたいなと思います。あと、お願いがあるんですけど、あしたのメンバー交換、1戦目だけ、ハイタッチでお願いします」
■会見後、囲み取材
―(自ら口を開き)
「吉井さんはOKをくれたけど、一回、審判の方にも『きょうだけハイタッチお願いします』と言ったら『それはできない』って(笑)」
―どんな理由があったか
「言われたんですよ。その方だけ、ハイタッチせずにほか(の審判)はした(笑)。そうしたらしてくれた。やっぱね、戦う前にそうやってハイタッチをして、全体が一つになっているような。スタンドから見て、なにか気持ちいい、というDMがめちゃくちゃ多かったんですよ。固く、お願いします、というより、はーい、いきましょう、楽しいゲームを見せましょう、というような試合をしたいんですけど。(阪神の)岡田監督にはできない(笑)。後輩、年下が多いとできるんですけど、年上の方には…。上下関係は僕、しっかりしているので、前もって言っておかないと」
―今年のオープン戦からハイタッチしている
「そうそう。1発目から」
―やり始めてから、ファンの声が届いたのか
「そうなんですよ。なんか温かくていいなと」
―やろうと思ったきっかけは
「審判の方たち、なんか硬い雰囲気があるじゃないですか。選手との距離感があるので。試合に入ったら、もちろん、ちゃんとしたジャッジをしてくれるんですけど、試合前にファンの方たちに、あ、仲いいんだみたいな、そういうイメージを付けたいなと思って。手を上げたら、はーいとやってくれて、良かったと思って。この間、巨人戦で(阿部監督に)やったら、チョキを出されて。いい返しをするなと思って。1戦目だけでいいんですよ。ただ、審判の方たちがどう思うかは、ちょっと分からないので。なんでも僕はトライするので、ダメだったらもう握手します。悪くないでしょ? 見ていてね」
―和む感じはある
「それで切り替えてパッと集中。メリハリを僕は大事にしたいですね」
―カードの初戦だけやるつもりか
「サヨナラ勝ちして次の日はいけないですね。向こうがサヨナラ勝ちしていたら、うわ、やられました、ともう一回やるかもしれない。そこまで考えさせないで(笑)。でも僕は見てて気持ちいいだろうし、そこ(ハイタッチ)からのスタートも今までなかった。いつから握手になったの? それこそメンバー交換だけでいいかなと」
―全体で盛り上げたい
「この間、(ヤクルトの監督)高津さんも全然いいよって。ハイタッチだけでいいの? と言ってくれたので、ほかに何するんだろうと思って(笑)」
―セコセコ野球とは
「相手が防げない点の取り方があるじゃないですか。この2年間やってきたので、ここという時はね。失敗する、しないは別として、ヒットを打つのとゴロで転がすのは、どっちが簡単だと思いますか? 全然、当てられるでしょ。それで1点が入る。やっぱり一、三塁でエンドランでゴロを打ってセカンドに残る。最後は投手が守り切るという。タイミングもあるし、相手の投手の良しあしもある。コントロールがそんなに良くなかったら、できなくなるし。そこは僕の腕にかかっている。何かあるだろうなと、選手がそういう気持ちで打席に入ってくれているので。試合がない時も『あるよ。あるよ。練習しておいてよ』と意識は持たせている。ただ、緊張感はないと思う。あ、きたかと。そういう練習はちょいちょい室内でもやっているし、外国人に対して確認とかもしょっちゅうやってもらっているので。やっぱり打つだけでは、なかなか勝てない。どちらが成功する確率が高いですか、打つのと、当てるだけ。まあまあ、かなり打ってくれる打線なら、全くする必要はないけど。ドジャースみたいに(笑)。ドジャースの監督だったら何をするんだろう。メンバー、1番誰々とか、書けばいいだけかな(笑)。でも本当に楽しみなんですよ、今年はね。選手がどう化けてくれるか。ベンチで見守りながら、困った時はいろんなアドバイスをして勇気づけて。叱る時は叱ってメリハリをつけていきたいなと思います」
―先発オーダーは決めたか
「まだ。なんとなく。イメージ的にはこの間、言った通りの感じではいきたいんですけど、あとは細かいデータを見て。このピッチャーからフォアボールを選んでいるとか見て、打順を決めていきたいと思います」
―吉井監督と読み合いになりそう
「僕にはデータは関係ないかな。向こうからしたら読めないと思う。読ませない(笑)。うっそーん、ここでと。そう思わせるだけでも勝ちなんですよ。そして思っていない時にやる。あとは、僕が信頼して出した作戦に対して成功してくれたら、(選手に加算される)ポイントが高い。(指で円マークをつくって)ポイントね(笑)」