ファイターズ
《ハム番24時》3月30日
新セットアッパーは頼もしかった。29日の開幕戦、先発から中継ぎに配置転換された2年目の金村が八回のマウンドを任された。緊張感漂う局面も、難なく3者凡退に切り抜けた。
落ち着いて見えた今季初登板。内心はどうだったのか、一夜明けて尋ねた。周囲が思うほど、余裕はなかったそうで「腹はくくっていたんですけど、開幕の独特の雰囲気があって。力まないようにしても難しい。慣れていくしかないですね。きのうは力みまくりました」と笑って振り返った。
気負い気味でもきっちり抑えてしまう。能力の高さを証明した形だが、満足感はなく「(松本)剛さんのプレー(右中間の飛球をダイビングキャッチ)に助けられました。あれがヒットになっていたらヤバかった。本当に感謝です」と恐縮しきりだった。
中継ぎの経験は浅く、手探りの状態ながら、日々英才教育を受けている。先発の癖が抜けず、ブルペンで投げすぎると、セーブ王3度の武田コーチから冗談交じりに「リリーバーをナメるな」と注意されることがあるそう。長期的に見ると、肩、肘の負担を減らすことが重要だ。親身になってくれる同コーチに対し「厳しさもあると思うんですけど、ためになることをたくさん言ってくれますし、ありがたいです」とペコリ。素直に朗らかに知識を蓄え、成長につなげている。