山本拓実が〝予感的中〟の今季初登板 開幕直前、建山コーチからの声掛けに「一番うれしかった」と発奮
■日本ハム0-3ロッテ(3月30日、ZOZOマリンスタジアム)
七回をテンポ良く9球で3者凡退
日本ハムの山本拓実投手(24)が30日、開幕2戦目となるロッテ戦(ZOZOマリン)で今季初登板。3点ビハインドの七回からマウンドに上がり、テンポ良く9球で3者凡退に抑えた。
開幕カードはいつも2戦目に登板
試合前から、出番が回ってくる予感はしていた。この日の練習前、山本拓は「僕、開幕戦で投げたことないんですよ。(過去)2回中継ぎで(1軍メンバーに)入ったことがあるんですけど、2回とも2戦目に投げた。2回ともイニング途中。きょうもイニング途中かな」と話していた。
予想通りの登板はすっと入れた
イニング途中の起用ではなかったが、1回無失点と完璧に抑え「予想通りです」とニヤリ。最速151キロをマークしたキレの良い直球でグイグイ押し「1試合投げるまでは緊張するかなと思ったんですけど、すっと入れたのでいつも通り自分のできることができたと思います」とうなずいた。
ぽろっと言われた言葉に心が響く
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昨年6月に中日からトレードで加入し、移籍2年目。いまやブルペン陣に欠かせない存在となった。開幕直前にZOZOマリンで行われた練習日。グラウンドで建山投手コーチが掛けてくれた言葉が心に響いた。
「おまえにしかできない役割があるから頼むよ」
右腕に期待されるのは、イニング途中の登板や回またぎ。「言われて一番うれしかったです。ぽろっと言われた一言ですが、リリーフはなかなかスポットが当たりにくい。こういうところで必要としているよと言われてやる気になりました」。モチベーションがさらに上がった。
登板前は最小限の投球で肩づくり
この日もマウンドに上がる前から、ブルペンでさまざまな場面を想定して動き始め「(先発)加藤さんのバックアップとかもしながら、去年のシーズン中を思い出していい準備ができました」。試合の展開を把握しながら、ストレッチや肩のチューブトレーニングを実施。「僕は肩ができるのが早い。バッター1人対戦している間にはできます。何年もリリーフでやるには投げる数を少なくしないといけない。それこそピッチングしなくてもいけるくらいまで体をつくっています」と明かした。
10年後には谷元の記録抜きたい
プロ7年目のシーズンが始まり、この日で通算99試合登板。目標に掲げるのが、中日時代にともに自主トレを行い、昨季限りで引退した谷元圭介打撃投手の524試合だ。「地味な役割ですけど、中継ぎは積み重ねだと思う。コツコツですね。10年後には谷元さんの登板数を抜きたいです」。〝師匠〟の思いを引き継ぎ、自分にしかできない使命を全うする。