今季初出場の細川凌平 バットを抱いて寝る〝願掛け〟で佐々木朗から2安打
■パ・リーグ3回戦(3月31日、ZOZOマリンスタジアム)
高卒4年目内野手 今季初スタメンでマルチ安打!
日本ハムの細川凌平内野手(21)が31日、ロッテ戦(ZOZOマリン)に「9番・二塁」で先発出場。開幕3戦目で今季初出場を果たし、相手先発・佐々木朗希投手(22)から2安打を放つなどキラーぶりを発揮した。
高卒4年目で初めて開幕1軍メンバー入り。前日30日の試合後に新庄監督から「あした、行くぞ」と声をかけられ、万全の準備を整えて臨んでいた。
新庄采配ズバリ 朗希キラーぶり健在
佐々木とは高卒1年目だった21年の初対戦で中前打をマーク。22年の春季キャンプ中に行われた練習試合でも安打を放っており、指揮官は「ストレートをセンター前に打ったイメージがすごくあった。覚えてた」という。
〝添い寝〟はここぞのルーティン 本領発揮で2安打
事前にスタメンを告げられ、細川は「使ってもらう意味を考えて、何とかあした結果を出したい。頼むから初打席でヒット打ちたい」と決意。宿泊ホテルで自問自答し、たどり着いたのはバットを抱いて寝ること。「本当に抱きしめて寝ました」と願いを込め、眠りについた。
「この日ヒット打ちたいなとか、自分自身いいイメージが出なかった時に寝付けない時もあるので、そういう時にバットと寝るようにしています」。ここ一番で取り入れるルーティンは効果抜群。〝添い寝〟したバットで今季初打席となった三回には中前にはじき返し、五回には右前打を放ってチャンスメークした。
2年連続の『松本賞』ゲットへ幸先の良いスタート
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〝願掛け〟が功を奏し、今季初安打を含む複数安打をマーク。2年連続の『松本賞』受賞に一歩近づいた。細川が参加している沖縄・伊江島での合同自主トレでは、最年長の松本剛がノルマを達成した後輩へ、ご褒美を贈ってる。昨年、細川は目標の60試合出場をクリア。ゴルフクラブ一式をゲットし、腕前をメキメキ上げている。
今季のノルマは50安打or2桁盗塁
今シーズンは「100安打」と自ら提案したが、昨季の成績を加味して50安打or2桁盗塁に決定した。今季初出場できっちり安打を放ち「あと48本です」とニヤリ。「その目標もありますけど、一打席一打席、一試合一試合、チームの勝利につながる一本であったり、ワンプレーをしていきたいなと思います」と、すぐさま表情を引き締めた。
七回に三振→九回に代打 悔しさかみ殺しチームを鼓舞
七回1死一塁で迎えた第3打席は、バントの構えも空振り三振。勝ち越した直後、九回1死一塁の場面では代打を送られた。「悔しいは悔しいです。ああいうところで出してもらえるようになりたいですけど、チームが取った選択なので。(代打を)出された以上は、その選手を応援する。自分自身はあの場面で(加藤)豪将さんに打ってほしいと応援していましたし、チームのために頑張ります」
自分へのご褒美も さらなる飛躍を期す21歳
グッと唇をかみしめ、誓ったフォア・ザ・チームの精神。21歳とは思えない大人びた顔を見せた細川だったが、かばんに入った菓子パンについて聞かれると「自分にご褒美。あした休みなので」と、はにかんだ。