高校野球
2024/04/22 06:00

北照で甲子園8強入り2度、プロ12人輩出 紆余曲折あった河上敬也氏が公立校の札幌あすかぜで監督復帰

4月から札幌あすかぜの野球部監督に就任した元北照の河上敬也氏=撮影・西川薫

部員4人からの再スタート

 弱小野球部に甲子園監督がやってきた。道立の札幌あすかぜの新監督に、北照で2015年春まで34年間指揮を執り、8強入り2度を含む甲子園春夏通算8度出場した河上敬也さん(65)が就任した。当面はボランティアとして指導にあたる。部員は4人で、昨秋は4校連合の一校として支部予選に出場した。3季通じて全道大会への出場がない新天地で、将来の甲子園出場を視野に、ゼロからチームの立て直しを図る。

中日・斎藤、ヤクルト・西田らをプロへ

 北照時代は最大80人の大所帯を率い、教え子のプロ野球選手には、現役では中日・斎藤綱記投手(27)、ヤクルト・西田明央捕手(31)、引退した選手にも米野智人、加登脇卓真、植村祐介らがおり、合わせて12人もの北海道を代表する選手を輩出してきた。

 一方、新天地では22年秋から指導者は不在。昨春は部員の父親が臨時監督を務め、9人ギリギリで支部予選に出場。夏も単独出場で4年ぶりの1勝を果たしたが、秋は再び連合で出場と、長らく低迷していた。春季大会は連合チームで出場の方向で、河上監督はベンチには入れずスタンドからの応援となる。少し寂しい再スタートだが「久しぶりですね。高校野球に復帰できてうれしいです。みんなと話ができていいですよ」。早速、野球経験がある新入生が1人入部した。

2014年10月23日、オリックスから5位で指名された斎藤綱記投手(左)と、北照時代の河上監督が握手を交わす

 

2月に学生野球資格を取得

 前任の川村裕監督のご子息がかつて北照の野球部員だったことで交流があり、22年夏に同監督が勇退した際には後任監督のオファーも受けたが、当時の河上監督は独立リーグの美唄で指揮を執っていたために辞退。しかし、昨年12月から学生野球資格回復制度の研修会を受け、今年2月に晴れて認定されて高校で指導する準備が整った。

テーマはスタートオーバー いろんな失敗もあったけど…

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