札幌が悪夢の5連敗・・・ 復帰のMF宮澤裕樹が奮闘見せるも逆転負け
■J1第6節 札幌1―2名古屋(4月3日、札幌ドーム)
終了間際に許した決勝弾
1-1で迎えた試合終了間際の後半45分、北海道コンサドーレ札幌が悪夢に見舞われた。敵陣からのロングボールに対応すべく走り出したDF岡村大八(28)に、名古屋FW永井謙佑(35)が驚異的なスピードで襲いかかった。先にボールに触られて独走を許すと、1対1の局面でシュートを止めようと身構えるGK菅野孝憲(39)をあざ笑うかのようなループシュートを放たれ、ゴールネットを揺らされてしまった。
これで札幌は5連敗。2017年に6連敗を喫して以来7年ぶりの悪夢となった。試合後、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)は憔悴しきった表情で「私の32年間の中で、一番残念でがっかりした敗戦だった」と言葉を絞り出した。
テンポが良く、チームが連動するイメージは出せた
試合の入りは良かった。ボランチとして開幕戦以来5試合ぶりに先発出場したMF宮澤裕樹(34)が「今日はテンポも良かったし、味方を信じて動き出しているところを使う、という今までやってきたダイナミックな、みんなが連動していくイメージは出せた」と振り返る。実際、ボールを持つとチーム全体で前進する姿勢を見せて、名古屋を押し込んだ。
馬場がプロ初ゴールでチーム今季初の先制弾
勢いづくチームの中心部でタクトを振るったのが宮澤だった。巧みなボールキープや長短のパス、ピンチの芽を未然に摘む守備で中盤を制圧。前半13分には華麗な浮き球のパスをゴール前のFW菅大輝(25)にピンポイントで通すなど、ケガからの復帰初戦でその存在感を見せつけた。「僕の役割として、いい形で受けて味方につなぐことを心がけた。前半は特に味方との距離感も良かったし、テンポ良くゴールに迫るシーンをつくり出していけた」。同30分にはDF馬場晴也(22)のプロ初ゴールで、今季初の先制に成功。試合の流れは間違いなく札幌に傾いていた。