《SHINJOの信条》そんなに点数が取れるピッチャーでもない。ものすごくいい球を放っている
■全体練習(4月4日、エスコンフィールド北海道)
―監督室から出てくるのが遅かったが、デーゲームの西武戦をテレビで見ていたのか
「そうそう。打球(を予測して)、これでサードゴロで終わりやろ、とか。そんな話をしながら」
―頭の中で今年の西武のイメージはできているか
「いや、まだ、まだ分からないです。こういう打球を打ちそうだなというのは頭にありますけど。ただ、1球ごとに指示しても間に合わんから。やっぱり選手が見てね。パンパンパンと動いてくれないと。内野も外野も。6メートル、7メートルは動いてほしい、極端にという確認は森本コーチとして」
―指示ではなく、自分で動くことが大事か
「いやいや、まだ選手が分かっていないから、まずはこっちから指示を出す。追い込んだ時にかなり(確率の低いゾーンを)空けていいからっていう指示は出していく。でもね、こっちが思っていてもピッチャーがそこにボールを投げられなかったら、変わってくるし」
―同じ時間帯に日本ハムの2軍も試合があった。見ていたか
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「見ていましたよ。今(モニターが)3台で。上の画面は高校野球(笑)。松坂くんと田中賢介くんの試合をやっていたから」
―98年のセンバツ
「そうそう。GAORAで。村田修一くんも出ていて。テレビ、野球だらけですよ」
―監督室で同時に何試合も
「監督室はテレビが5台。あとiPadを入れたら7(画面)」
―移動中なども含めて試合が見られるように
「はい。常に2台は持っていますけどね、iPadを。家にはあと2台ある」
―特にどの試合を見ているのか
「全部、全部。セ・リーグもパ・リーグも。だから、あまり時間ないです。目がおかしくなる(笑)」
―今年は試合チェックの時間が増えているか
「いえいえ、(過去)2年間もやっていましたよ。変わらず。それが最低限の僕の役目なので。やっぱり打球方向とか、チャンスでこのバッターはどこを狙いにいっているか。いつも引っ張るけど、セカンドにランナーがいたらセンター中心に打ってくるなら、センターを前に守らせたりとか。指示のやりとりが大事。遅れた時に『ああ、やっぱり』ということが何回もあるから。追い込まれる2、3球前から指示を出す準備というのはしておかないといけない。この間、奈良間くんをセカンドに変えてダブルプレーで終わって、きのうは細川くんに変えてファーストライナーで終わったように、このバッターは最後、どこに打ってきそうかな、というところは(考えて選手を)代えたい。当てはまっていますよね」
―過去2年のデータの蓄積がある
「そうそうそう。新しい子が入ってきたら分からん。西武でいうと、武内くんとかはまだ。映像は見ていますけど、バッターがどう反応するか分からないですね。ちょっと分からないです」
―西武との3連戦は多くの情報を取り込んでいる
「だいたい分かっているから。(相手打線の傾向として)ショートゴロ、セカンドゴロが多かったら、ちょっと打つより守備を重視していこうかなと思ってます。でも、みんなやってるんじゃないですか? ほかの監督も。知らないけど」
―データは端末などにまとめているのか
「いやもう勘。勘。頭の中に全部。2軍でいい選手が打ったら、ちょっと取りたいなとかも。大学、社会人…高校まではまだ見られんけど(笑)」
―脳の容量が必要に
「いや、好きなんですね。結局は。(データに基づいて予測して)合うことが多いと、それが信頼にもつながってくる」
―5日の西武の先発は今井。守りを優先するか
「ですね。そんなに点数が取れるピッチャーでもないし。今年なんか、ものすごくいい球を放っている」
―西武は投手がいい印象。打線は
「オープン戦では見せなかった新外国人(アギラー)。山下舜平大くんの真っすぐに対して逆方向に。意識があるのかどうか分からないけど。コルデロも変化球を左中間の方に持って行ったりしているので。日本の野球に対応して感覚はつかみ始めてきているから。(守備の)ポジションとかも、伊藤くんのスライダーで左バッターなら左中間を締めるとか。でもランナーがいる、いないでまた変わってくる。そのピッチャーの調子ですよ。キャッチャーが構えたところに投げてくれた時は当たりやすいけど。そこに投げてくれなかったら打球方向が変わってくるから。俺は守備が好きだったから、そういうのをめちゃくちゃ見ていたので。もう打つ前からバットの角度でスタートを1、2歩切るぐらいの感覚ではいたから」
―打線の変更はあるか
「基本はあまり変わらないですけど。でももう1回、今井くんのボールとか見て考えるかな」
―去年、今井からホームランを打ったバッターがいる
「誰でしたっけ?」
―江越
「だっけ? それはないって。どこに打ったっけ? 記憶にないな(笑)」
―守備重視だからスタメンもあるかと
「ないです(笑)」
―石井も今井から打ってる
「いやいや、あまり情報は漏らしたくない。野手に関しては。結局、佐々木朗希くんみたいに、なかなか点を取れないので」
―この時期とはいえ、上を争う形
「この状態でずっといってくれたら、プロ野球が盛り上がるし、選手たちも成長していくだろうし。アクシデントってあるじゃないですか? いつもヘッドコーチに言っているのは『アクシデントがあった時にすぐいけるように準備は必ずしておいてね』と。上川畑くんも(2軍戦で)3本打ったしね」
―水谷や清水も2軍で打っている
「打っています、打っています。ただね、2軍はピッチャーのレベルが違うから。結果より、タイミングの取り方とか、トップの位置とか、スイングを見ます。これだったら1軍のピッチャーに対応できるなとか。間がいいなとか、そういうところを見ていますね」
【一問一答:開幕戦白星の伊藤大海 5日の西武戦に先発 エスコンでは昨季1勝7敗も「あまり気にせずに」】