加藤豪将 来日初の4安打「自分の4安打はちっぽけ。きょうはみんなが自分の仕事をして勝てた」
■パ・リーグ1回戦 西武2ー3日本ハム(4月5日、エスコンフィールド北海道)
今季初スタメンで存在感 「すごく良い勝ち方」
日本ハムの加藤豪将内野手(29)が5日、エスコンフィールド北海道で行われた西武戦に「1番・一塁」で出場。今季初のスタメン抜てきに発奮し、来日初の4安打をマークした。延長十二回の激闘を制し、試合後は「きょうはみんなが自分の仕事をした。すごく良い勝ち方」と、さわやかに汗を拭った。
サヨナラ演出の右前打 ベンチも大盛り上がり
感情が爆発した。十二回無死一塁。豆田の直球を右前に運ぶと、一塁ベース上で何度も左胸を叩いた。この日、4度目の快音でサヨナラ機を演出し「アメリカはいつまでも延長があるので、十二回裏にブルペンの投手も含めて、みんながベンチに来るとは知らなかった。めちゃめちゃ多くの人が(胸を叩く仕草を)やっていたので、僕もやらないとって思いました」と、フィナーレへ向けてチームを盛り上げた。
新庄采配ズバリ 獅子のエースを見事に攻略
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首脳陣の期待に結果で応えた。相手先発の今井は、開幕戦で7回11奪三振の好投。この日も最速159キロを計測した直球を主体に、抜群のパフォーマンスを見せていた。
難敵を攻略するため、新庄監督は「フリーバッティングが今、このメンバーの中で一番いい」と、背番号3をトップバッターに指名。獅子のエースを叩くための策が、見事にハマった。
指揮官の期待に応えた 「ボスが何かを感じてくれたなら、打たないといけない」
指揮官の思惑通りに安打を連ねた加藤豪は「自分の感じていないところもボスは見ている。最後も十二回裏で走者一塁。これは絶対にバントかな?って思ったけど、打たせてもらえて奇跡的にヒットが打てた。ボスが何かを感じてくれたなら、自分は打たないといけない。本当に良かったです」と笑みを広げた。
経験豊富な苦労人 フォア・ザ・チームで前進あるのみ
日米6球団を渡り歩いた苦労人は、誰よりもフォア・ザ・チームの精神を優先する。4安打の固め打ちも個人成績にも、KGは価値を見いださない。
「試合を振り返ると、自分の4安打はちっぽけ。金村が回をまたいで、代打の郡司と石井が1打席勝負でヒットを打った。代走のイソ(五十幡)が一塁から三塁へ行ったり、ホソ(細川)もレフトでナイスプレーをした。最後は北浦が勝ち投手になって、きょうはみんなが自分の仕事をして勝てた。みんなが笑顔で帰れるかなと思います」
来日2年目。ファイターズの日本一を夢見て海を渡った男は、チームを思い、前に進む。