MF長谷川竜也が事前準備と正確な技術で決勝点アシスト! 計算された約2秒で「良いボール供給できた」
■J1第7節 札幌1-0G大阪(4月6日、札幌ドーム)
MF宮澤裕樹(34)の決勝ゴールをアシストし、北海道コンサドーレ札幌に待望の今季初勝利をもたらす大仕事をやってのけたのが、後半19分から途中出場したMF長谷川竜也(30)だった。
攻撃に人数かけたことでフリーに
両チームが一進一退の攻防を繰り広げていた同28分、敵陣右サイドの高い位置でMF浅野雄也(27)がボールをキープ。長谷川やDF髙尾瑠(27)もペナルティーエリア内まで進入する中で、相手のマークにズレが生じて長谷川がフリーになった。
振り向きざまに逆サイドへクロス
2人のDFに対応された浅野が、その隙間を突くパスを通して長谷川にボールをつなぐと、長谷川は振り向きざまに逆サイドへクロス。待ち構えていた宮澤が頭でG大阪ゴールへとシュートを叩き込んだ。複数の選手が連動してチャンスメークする、今季初めて生み出された札幌のサッカーらしいゴールシーンとなった。
長谷川は「(浅野)雄也からボールが来る前に、もう相手が来ていないのは分かっていた。ターンできるというのと、ターンしたらクロスを上げられるというのだけはもう分かっていたので、しっかり蹴れる位置に止めてターンして、時間をかけずに良いボールが供給できたなと思います」と振り返る。
合わせやすいボールを意識
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「誰がいたとか、人までは分からなかったけど、ターンした瞬間にファーに人がいるのは分かったので、合わせやすいというのを意識して蹴りました」。ボールを受けてからクロスを上げるまでの時間はわずか2秒ほど。だが、ボールを受ける前から首を振って周囲の状況をしっかりと確認し、事前準備と正確な技術によって演出されたゴールとなった。
今季から左右両サイドで起用
昨年までは左サイドを主戦場としていたが、札幌に加入した今季は左右両サイドで起用されており、先月30日のアウェー神戸戦で相手オウンゴールを誘発させたクロスも、右サイドから上げたものだった。
不慣れな右でも狙ったところへ
「今までのサッカー人生で、右をやることはあまりなかったんですが、ここに来て右をやることも増えた中で、右サイドのクロスというのも練習していたので。神戸戦も井手口選手に当たって入りましたけど、その後ろには大森選手もいたので、自分が狙っている場所にはちゃんとボールを蹴れているかなという印象はあります」と、新たなポジションで手応えをつかみつつある。
一試合一試合、死に物狂いで戦う
チームは7試合目にして今季初勝利をゲット。ここからの逆襲開始に期待がかかる。「今日のスタートで出た選手もすばらしいパフォーマンスだったと思うし、サブで出てくる選手たちもそのバトンをしっかりと受け取って最後まで必死に戦ったという、その事実がすごい大事だと思う。誰がスタメンで出ようが、サブで出ようが、一試合一試合、必死になって、死に物狂いで戦うというのが大事だと思います」。札幌の新たな攻撃の切り札が、巻き返しを図るチームの大きな力として躍動し続けていく。