《ハム番24時》4月8日
高卒3年目の柳川が、〝先発仕様〟にモデルチェンジしていた。これまで主にリリーフとして登板を重ねてきたが、今季は先発挑戦が決まり、徐々に球数やイニングを増やしている育成右腕。7日の2軍楽天戦に3番手で登板し、2回を投げた際、以前より明らかに変化球の割合が増えていた。
これまでは最速157キロの直球を多投し、2軍の打者を圧倒していたが、この日は持ち球のフォークと高速スライダーを多く織り交ぜていた。登板翌日に話を聞くと「意図的に、変化球を増やしましたね」と明かし、「真っすぐを投げておけば抑えられる感じはあるんですけど、それをずっとやっていても意味がない。先発をやるなら、直球の割合は多くても50%ぐらいにしたい。どんな良いピッチャーでも、50%台とかなので」と、目指す先発投手像をイメージしていた。
変化球は得意ではないという。球種を増やすことも検討中だが、悪戦苦闘している。「今ある球種は全部速い系なので、カーブとか、チェンジアップがあったら。金子さん(2軍投手コーチ)のチェンジアップはえぐいですよね。あれが投げられたら最高ですけど、難しい。フォークと高速スライダーも、カウント球と決め球に分けられるように練習しているんですけど、なかなか、コントロールが難しいです。金子さんからは、投げるときの意識とか、いろいろアドバイスをもらっているので、あとはもう、投げていくしかないです」と力を込めた。
現在、登板間隔は中6日程度と、昨年までより短くなっている。今は将来を見据え、登板日に最高の状態をつくることよりも、トレーニングを優先しているという。「ウエートも週3回ぐらい入っているので、(体の)張りが残ったまま投げています。まだ慣れないですね。でも、目先のことだけを考えていてもダメなので」。支配下昇格がゴールではない。現状に甘んじることなく、貪欲に進化を目指す20歳が、1年後、3年後、5年後、どんな投手になっているのか、楽しみは膨らむばかりだ。