【連載コラム】マシンガンズ西堀のそぞろ歩き⑦ 「THE SECOND」で負けてもいい相手
結成27年目も芸歴は1年目?
西堀亮です! いきなりですが、4月で一応、マシンガンズが結成27年目に突入した〝らしい〟です! というのは、お笑いを始めたときって、始めているんだか、始めていないんだかが分からないってよく言いますよね。美空ひばりさんは「売れてからが芸歴だ」って言っていたらしいから、俺たちはまだ1年目かなと思ってます(笑)。
赤坂ミニマラソン
ちょっと前に放送したTBS系の「オールスター感謝祭'24春」で赤坂ミニマラソンを走りましたよ! あれに出ると芸能人になったみたいな感じがするね。10位ぐらいまでの人がゴールしたら、それ以降はスタジオの前で終了してしまう。俺はスタジオに2回行って、心臓破りの坂を3回登ったところで終わった。
もう走れないよ…。猫(ひろし)さんは異次元の速さだよね。 タイム(マシーン3号)の山本は忙しくなって、「普段、走ってないからダメだった」って言ってた。でも山本って、意外と何でもできるんですよね。運動もできるし、頭も良いし。あとは顔だけか。
スーツ着て歩くタイムマシーン3号の関!
沿道の人の数はすごかったね。ゼッケンに名前が書いてあるから、みんな名前を呼んでくれて。でも、同じぐらい…「誰?」って言ってくる人もいて(笑)。「マシンガンズだよ!」ってツッコんだりしてた。ミニマラソンの仕組みはうまくできていて、沿道でもサボれない空気を出すんだよな~。そう考えると、タイムの関の立ち位置が最強。スーツ着て歩く! っていうね。今回のミニマラソンの反響は大きかったけど、次は年齢的にも限界かな…。出てなかったら笑ってください。
後夜祭によるダメージ
そのあとは「オールスター後夜祭'24春」にも出演しましたよ。最下位になったら〝出禁〟のシステムなので、宮下草薙の草薙なんかは「ビリだったら、どうしよう…」って毎回ガタガタ震えてるよね。
「後夜祭」が終わったのは深夜3時ぐらいで、家に着いたのは4時前だったかな。その日は千葉で営業があったのでね、1時間寝たか寝ないかぐらいで…。その営業では同じ「後夜祭」組の芸人が多くてね、ちょっと目を離したら舞台裏で寝てたり…。至るところで寝てる人がいたよね。
東京03「なんでみんな寝てるの?」
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
東京03も一緒の営業だったんだけど、「後夜祭」のことは知らないから「なんでみんな寝てるの?」って(笑)。でも、まだ千葉で良かったよ。1時間ぐらいでは行けるからさ。これが地方だったら大変よ。朝7時の便だ! なんていったら、みんな寝ないで空港に行っただろうね。
お笑いダブルワーク
話は変わるけど、今月から文化放送の「マシンガンズの働きタイミー」(毎週火曜午後9時30分~)が10分番組から30分番組になったぞ! スキマバイトアプリ「タイミー」は今の時代にマッチしているよね。お笑いでアルバイトっていうと下積みのイメージがあったけど、今は隙間時間をいいように活用できて、その日だけのお金がもらえるわけだもんな。
その店がもし嫌になったら辞めればいいし。昔は「石にかじりついてでもお笑いをやる!」っていうノリだったけど、そういうのはもう少ないんじゃないかな。お笑いもダブルワークみたいな人が増えてくると思う。
芸能界のイス取りゲーム
芸能界はキャスティングもシビアでね。俺が出ているときは誰かが出なくなったのかな…って、いつも思うよ。14日はTBS系「アッコにおまかせ!」にも出させてもらったけど、その分、誰かの出る枠がなくなったわけだからね。でも、お笑いのほかに、裸一貫で学がなく、人脈もなく、在庫も抱えずにできる商売はないよな。それこそ、人気に関わらずネタができる強みはあるのかもしれない。30分、お茶を濁せるというか(笑)。
お持ち帰りトリトン
先月、仕事で地元の篠路や麻生に行ったんだけど、もう実家もないし、思い入れが少なくなってしまってね。でも、せっかくだから寿司でも食いてぇなと思って、「トリトン」に行きたくなったんですよ。行ったこともなかったから。でも「トリトン」は並ぶって聞いてて、お持ち帰りもできるっていうから、年老いた親に取りに行かせてね、やっと食べられました(笑)。
高校の後輩
そういえば、去年の高校生の漫才コンテストで優勝した「偽ビートルズ」というコンビの柿澤琉寿(るうす)くんは石狩南高だって?! 高校生王者が後輩か。卒業してから何十年経ったかな…。一回、会いに行きたいな。太田プロに入らねぇかな。めっちゃ可愛がるのに(笑)。
北海道会でまさかの対面
今では北海道出身で活躍している芸能人も増えたな~。随分前に「北海道会」があったけど、店に早く着いたら、下に(とにかく明るい)安村くんがいて、「(店に)何人か入っているんで、先に入っててください」と。そして入ってみたら、すでに3人ぐらいがテーブルを囲んでいてね。離れるのもあれだから、その3人のいるところに座ってみたら、まさかのGLAY!
「RYOです」
そこにはTAKUROさんだけが仕事か何かでいなくて、みんな「TERUです」「JIROです」「HISASHIです」って自己紹介してくれたから、俺もつられて一瞬、「RYOです」って言いそうになったよ。他にも大黒摩季さん、加藤(浩次)さん、大泉(洋)さん、タカトシさんがいて、なんだかんだ50人ぐらいいたんじゃないかな。楽しかったな~。
まだまだ行き当たりばったり
先月の「THE SECOND」では無事にヤングに勝てました! 今月14日に1時間ぐらいのミニ単独ライブがあって、そこであすの「THE SECOND」(4月20日)に向けて、ネタを何個かおろしました。1年経っても行き当たりばったりなのは変わらない(笑)。
場慣れは大事
その日のコンディションとか、お客さんの空気もあるんだろうな。ヤングだって、あの中に入っているってことは相当ウケて来ているはずなんだけど、ああいった場に慣れていない感じがして、あんまり力が出せていなかった気がする。それまで会ったこともネタを見たこともなかったけど、戦ったあとはしっかりと飲みに行きましたよ。
ネタへの熱量
でも今回の「THE SECOND」に参加してみて、ちょっと発見があったんですよ。これまであんまりやっていないネタは熱量が高くなる! っていうね。ネタのどこでウケるかが分からないから、全部全力でやるんですよ。だからネタへの俺たちの温度は高いなと思って。新しい気付きだったな~。
地上波でタイムマシーン3号と
あしたはガクテンソクと戦ってきます! 次は先攻だけど、俺たちは去年も先攻で結構、勝っているんだよな。負けてもいいやと思いながらも、やっぱり勝ちたい。次も勝って、地上波で太田プロの後輩のタイムマシーン3号と戦いたいな。そこまで行けば、もう…負けてもいいや。
【今月の西堀さんぽ】
事務所近くで食事をしてから帰路に就きました。
■プロフィール 西堀 亮(にしほり・りょう) 1974年10月4日生まれ、札幌市出身。石狩南高卒業後、お笑い芸人を目指して上京し、相方の滝沢秀一と1998年にマシンガンズを結成した。2003年から太田プロダクションに所属。07、08年「M-1グランプリ」準決勝進出。12年「THE MANZAI2012」の認定漫才師50組に選ばれる。20年、発明学会「身近なヒント発明展」にて優良賞を受賞。23年「THE SECOND~漫才トーナメント~」グランプリファイナルで準優勝。