「唯一無二」目指す鈴木健矢が有言実行の火消し成功 快投のコツは「相手と呼吸を合わさないイメージ」
■パ・リーグ2回戦 日本ハム1-5オリックス(4月13日、京セラドーム大阪)
六回のピンチに登板して併殺斬り
難しい役回りを、平然とこなして見せた。日本ハムの鈴木健矢投手(26)が、0-1の六回1死一、二塁で登板し、オリックスの4番・セデーニョを併殺斬り。相手は先発の宮城が快投を続けており、絶対に追加点を与えられない場面で、完璧な結果を残した。
「結構シビアな場面でしたけど、ずっと投げる気持ちはつくっていました。抑えられて良かったです」
逃げることなく「最高の結果」
スクランブル登板は、想定内だ。長打が怖い外国人との対戦だったが、逃げることなく堂々とストライクを投げ込んでいった。133キロの直球、91キロのカーブで追い込むと、ボール球を2球はさみ、最後は膝元へのシンカーで遊ゴロ併殺。「一人斬ることが最優先だったので、ゲッツーはできすぎたというか、最高の結果になりました。右(打者)はもともと、相性的にも良かった。ただ、セデーニョには去年打たれているので、そこは慎重にいこうと、(捕手の伏見)寅威さんとも話しながら、しっかりインコースもつけて、良かったと思います」と優しい笑顔を見せた。
今季2試合目で最も心がけたのは
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開幕から2週間は、じらされる日々だった。この日の登板が、まだ今季2試合目。登板間隔は、中6日空いていた。その間、いつ投げるか分からない状況で、準備を繰り返してきた。ようやく回ってきた出番で最も心がけたのは、「力まないこと」。抑えたい気持ちが強くなりすぎるあまり、空回りする可能性を頭に入れ「力を入れちゃダメな投げ方なので、力を抜いて、相手と呼吸を合わさないように。そういうイメージです」と脱力投法に徹した。
結果を出してチーム唯一の存在へ
有言実行の快投だ。3月下旬に鎌ケ谷で調整登板した鈴木は試合後、この日のような難易度の高い場面での起用を想定し、「なかなか(普通の選手では)できないこと。そういうことができる選手がいてくれれば、チームも助かると思う。そこでしっかり結果を出していきたい」と宣言していた。目指すのは、他の誰も代わりができない「唯一無二」の存在だ。
平常心で居られたのが良かった
試合には敗れたが、久々の登場で強烈な存在感を放った北のサブマリン。「(間隔が空くことは)難しいですけど、何とか気持ちを保って、自分の中で浮き沈みなく、平常心でいられたので、それが良かったかな」と手応えを口にした。シーズンはまだ、始まったばかり。チームにとって、どんな仕事も任せられる背番号47の存在は大きい。